画像診断 X線検査

検査の概要

• 人体にX線照射装置から出る放射線（エックス線）を照射し、その透過度の差異を白黒の画像として表したものである
• 易透過性の部分は黒く、透過しにくい部分は白くうつる
• 人体に痛みはなく、身体内部の状態を調べることができる
• 簡単かつ、すぐに撮影が可能なので、行われる頻度は高い
• 放射線が吸収される量が多いと、人体への影響が出るが場合もあるが、一般的なX線検査では影響や障害が起きることはほとんどない

看護のポイント

• 妊娠の可能性がある、もしくは妊娠中の場合は、状況によって検査を中止する必要があるので、事前に確認する
• 金属類（時計、ヘアピン、義歯、ピアス、ネックレスなど）、プリント柄の衣服、カイロ、コルセット、湿布、ブラジャーなどの有無を事前に必ず確認し、外してもらう
• 放射線について不安を訴える患者には、「何を不安に思っているのか」を傾聴し、「放射線治療の人体への影響はほとんどないこと」、「放射線を受けるメリット（適切な治療を受けられるなど）」を伝え、不安を軽減させることが大切である
• 検査中に起こり得る偶発症を理解し、緊急時対応の準備をしておく

消化管造影検査の場合

• 前日からの食事制限や、常用薬の服用指示があれば患者への指導を行う
• 重篤な心疾患・緑内障・前立腺肥大症の既往がある場合、抗コリン薬の使用は禁忌
• 検査中にバリウムを注入すると、消化管抵抗減弱部の穿孔・破裂、迷走神経反射によるショックを起こす可能性がある
• 検査後はバリウムの排泄を促すため、下剤の服用が必要となることを説明しておく

画像を読むポイント

胸部X線の場合

• 正常画像の基本形を日頃から見慣れておく
• 固い部分は白、空気は黒く写るため、骨は白、胸腔は黒くなる
• 見えるはずの組織が見えない、あるべきではない組織や陰影がないか、明らかに組織の大きさや形が違う点は無いか、などを確認する