いまさら聞けない看護技術

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中耳真珠腫患者への対応

中耳真珠腫患者への対応【いまさら聞けない看護技術】

目的

  • 中耳真珠腫患者に適切な看護を行う

疾患の概要

  • 中耳真珠腫は、上皮組織が本来存在しない箇所に増殖した良性腫瘍である
  • 先天性と後天性の2種類に大別され、前者は幼小児に、後者は成人に多く見られる

先天性中耳真珠腫

  • 胎児の頃から外胚葉に由来する上皮組織が何らかの原因で中耳腔の中に増殖した状態であり、幼小児に多く見られる
  • 大別して錐体部型、鼓室型、乳突腔型に分けられる
    • 錐体部型・乳突腔型
      • 鼓膜異常や耳管機能検査での所見はほぼ見られず、無症候性の場合も多々あり、レントゲンやCTの検査で初めてわかる場合も多い
      • めまい、感音難聴、顔面神経麻痺が見られる場合もある
    • 鼓室型
      • 鼓膜を透過した際、鼓室の前半・後半部もしくは全体に白色塊が見られる
      • 難聴が主な症状であることも多いが、症状が見られない場合も多い
  • CT、レントゲン検査において
    • 錐体部型:錐体部に骨破壊した塊
    • 乳突腔型:入突洞内や上鼓室の塊
    • 鼓室型:耳小骨破壊、中鼓室の塊  の所見が見られる
  • 進行の程度は人によって個人差があるが、加齢ともに真珠腫は増大するため、最終的には手術である
  • 手術は真珠腫を摘出し、鼓室形成術を施行後、完全摘出ができれば予後は良好であるが1回の手術だけでは完全摘出が困難な場合も多く、数回に分けて手術を行う場合も多い
  • 聴力などの改善は完全摘出ができれば、十分に可能である

後天性中耳真珠腫

  • 鼓膜所見として、肉芽の形成や排膿、鼓膜の陥凹、骨壁の欠損、痂皮の付着が見られる
  • 大別して上鼓室型(弛緩部型)と後上部型(緊張部型)の2種類に分けられる
  • 上鼓室型(弛緩部型)
    • 鼓膜緊張部はほぼ正常だが、上鼓室を中心に真珠腫の進展が認められる(中鼓室には見られない場合もある)
    • 主に真珠腫が及ぶ部位の痴皮の付着や内芽の形成、耳漏流出、弛緩部の鼓膜陥凹や骨欠損が認められる
  • 後上部型(緊張部型)
    • 耳小骨破壊、鼓膜緊張部の陥凹・穿孔、痴皮の付着や内芽の形成、伝音難聴を来しやすい
    • 耳管機能検査にて耳管機能不全が認められることが多い
  • CT、レントゲン検査において
    • 上鼓室型(弛緩部型)
      • 外側半規管、上半規管や顔面神経管の骨欠損所見、上鼓室から乳突洞・乳突蜂巣内に充満する陰影、上鼓室側壁の骨欠損、上鼓室天蓋や乳突洞天蓋の骨欠損像などの所見が認められる
    • 後上部型(緊張部型)
      • 耳小骨の破壊、鼓室後上部を中心とした陰影、真珠腫伸展に伴う上鼓室・乳突洞の陰影、中鼓室から上鼓室への交通路閉鎖などの所見が認められる
    • 反復感染に伴って発症するので、耳管機能を改善させるために感染の原因となる慢性副鼻腔炎や扁桃炎、アデノイド肥大などに対する治療を十分に行うことが重要である
    • 鼓膜陥凹の初期の場合には保存的治療が適応となるが、陥凹底部が確認不能な例では手術的療法が必要である
    • 手術は聴力改善のための鼓膜・耳小骨形成と真珠腫の摘出を含めた鼓室形成術を施行する

看護のポイント

  • 手術は基本的に全身麻酔で行われることが多いため、術前、術後ともに全身麻酔手術に対するケアが必要とされる

術前

  • 手術まで風邪に罹患しないよう注意を促す
  • 手術前日は耳介周囲の除毛を行い、洗髪・入浴をしてもらう
  • 術後に予想される状態について、十分に患者に説明し心の準備をしてもらう

手術当日

  • 手術前:バイタルサインのチェックと共に、発熱の有無を確認する
  • 手術直後:全身状態の観察、耳痛、めまい、創部汚染の有無、嘔気、嘔吐、顔面神経麻痺の有無を確認する
  • 術後にめまいが出現した場合は基本的にベッド上安静とする
  • 創部が下にならないよう注意する

手術後1日目以降

  • 前述と同様の観察を行うと共に、発熱の有無と熱型についても注意する
  • 手術後約3~4日以上経っても、発熱が持続するようであれば血腫形成や創部感染が疑われる
  • 術後6日~7日程度で縫合部の抜糸や耳内ガーゼの抜去を行い、退院可能となる
  • 基本的に術後3~4日でシャワーの使用が可能となるが、創部汚染には十分気をつける
  • 聴力の回復時期や程度については、医師の説明を元にしっかりと説明を行い、不安を煽らないように配慮する
  • コミュニケーションを図る際は、口元を患者に見せながら、ゆっくりかつ、はっきりとした口調で、聞こえの良い方の耳から話しかける

退院指導

  • 外来には定期的に通院するよう指導する
  • 耳痛、耳漏、めまい、風邪などの症状が出現したら場合は、早めに受診するように説明する
  • 退院後の洗髪・入浴時は、耳の中に水が入らないように注意し、必要時は外耳道に軽く耳栓をしても良いことを説明する
  • 激しい運動や水泳あるいは気圧の変化の激しい場所へ行く場合、耳掃除の時期などは医師の指示に従う
  • 点耳薬が処方された場合には必要性と使用方法について再確認を行う
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