いまさら聞けない看護技術

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鼻出血患者への対応

鼻出血患者への対応【いまさら聞けない看護技術】

目的

  • 患者に適切な止血処置が行われるよう介助する

疾患の概要

  • 出血部位の多くは、鼻中隔前方に存在するキーゼルバッハ部位であり、止血は比較的容易である
  • 出血部位が鼻腔より後方の場合は、止血が困難な場合もある
  • 鼻腔後方などからの出血では、出血部位確認のため、内視鏡を用いて検査を行う
  • 鼻腔内に出血源が見当たらないときは、血瘤腫や悪性の副鼻腔腫瘍などが原因の場合もあるため、MRIやCTもしくは鼻部レントゲン検査などにより、病変の有無を調べる

必要物品・準備

  • バイポーラ(電気凝固セット)
  • 鼻鏡(前鼻鏡、必要に応じて長鼻鏡・中鼻鏡)
  • 攝子
  • 鉗子(ハイマン、グリュンワルド)
  • 吸引管
  • 綿棒
  • ガーゼ
  • 5000倍エビネフリン(ボスミン)
  • 4%塩酸リドカイン(キシロカイン)
  • 止血用軟膏ガーゼ
  • 綿球
  • 内視鏡セット(状況に応じて)
  • 各種軟膏
  • 膿盆
  • エプロン
  • 帽子
  • 術衣
  • 防護用メガネ
  • 手袋
緊急時にはマスクと手袋を最低限装着する

方法

  1. 出血の状態や、抗凝固剤使用の有無、高血圧の既往などを把握し、脈拍や血圧もしくは貧血症状の有無を確認する
  2. 衣服を緩め、安心感を抱く関わりを行い、緊張感の緩和に努める
  3. 手を使った圧迫止血法
    1. 顎下部にガーグルベースンや膿盆を当てた状態で頭部を下に向けてもらう
    2. 鼻翼(鼻の付け根)を親指と人差し指で強く圧迫し、ゆっくりと口呼吸をするよう促す
    3. 咽頭に血液下降が見られる場合は、飲み込まないようし、静かに血液を舌で口腔外へ押し出すよう指導する
  4. ガーゼによる圧迫止血
    1. 手を使った圧迫止血法でも止血されない場合は、止血効果のある薬剤を浸した鼻用コメガーゼ(8裂ガーゼ)を鼻腔内の奥に挿入する
    2. 約5~10分経過観察をする
    3. 出血が減少してきたのが確認できたら、挿入していた鼻用コメガーゼを抜き、内視鏡などで出血部位を確認後、抗生物質入り軟膏が付いたガーゼタンポンを鼻腔内に入れる
スポンゼルなどの止血薬を含んだタンポンを用いる場合もあるが、徐々に緩んで再出血する危険もあるため、注意する
  • 上記の方法を試みても止血されない場合は、繰り返す鼻出血にも有効な焼灼法も検討する
  • 高血圧が見られる場合は、医師の指示のもと、降圧剤の使用を検討する
血液を大量に嚥下している場合、嘔気や突然の血液嘔吐の可能性もある
貧血などにより、ショックの危険があるため、輸液や輸血がすぐに使えるよう血管確保の準備を行う

アセスメント

  • 鼻出血の病態と原因の関連性を理解しているか
    • 全身性疾患においての1つの症状として出現する場合が時々あるが、鼻部の局所的な刺激が原因である場合も多い
    • 主な原因
      • 局所的原因:鼻内乾燥や鼻腔部の掻破などの物理的刺激、鼻部骨折や外傷、腫瘍性病変や副鼻腔・鼻もしくはアデノイドの手術
      • 全身性原因:白血病、悪性貧血、再生不良性貧血、血友病、肝・腎疾患、血栓性血小板減少性紫斑病、特発性血小板減少性紫斑病など、抗凝固剤の使用
    • 鼻出血には鼻アレルギーが関連していることもあり、鼻粘膜が炎症を起こしている状態の中、鼻の痒みを和らげるために指で刺激することで、易出血性となる場合がある
    • キーゼルバッハ部位は前鼻孔から近い位置にあり、血管網が形成されているため、刺激が加わることにより容易に出血するが、圧迫や出血点の確認がしやすいので、止血は容易である
    • キーゼルバッハ部位以外の部位から出血した場合や、出血部位の確認が困難であり、とくに高齢者の場合は動脈性出血をきたし、更に出血困難になる場合もある
    • 特に、鼻腔後方からの出血の場合は、止血が困難なことが多いため、前方からのガーゼパッキングが咽頭に落下しないよう膀胱用バルーンカテーテルやベロックタンポンなどの併用、もしくは全身麻酔下での血管結紮術を施行する
  • 鼻出血を起こしている原因に適した処置の準備が行えるか

観察項目

  • 出血部位(左右どちらか)
  • 鼻腔からの出血と、咽頭下降する出血のどちらが多いか
  • 出血の程度
  • 止血状況
  • 出血が疑われる原因の有無もしくは既往歴
  • バイタルサイン
  • 貧血の有無
  • 検査値(肝・腎機能検査、出血時間、凝回線溶系検査など)
  • ガーゼ挿入後の疼痛、呼吸苦、咽頭乾燥の有無
  • ショック状態の有無

看護のポイント

  • 止血処置施行後は全身状態に様々な変化が生じる恐れがあるため、状況に応じ、適切な対応を行う

一般状態の観察

  • 鼻内にガーゼが挿入された場合は、口呼吸を余儀なくされることになるため、咽頭の乾燥感や咽頭痛を訴える患者も少なくないので加湿を十分に行い、症状の緩和に努める
  • べロックタンポン挿入中の患者や高齢者の場合、血中酸素分圧の低下が認められることもあるため、必要に応じて酸素吸入を行う

止血確認

  • 止血が不十分な場合はすぐに再度止血処置を行う
  • 咽頭血液流下がある患者の場合、出血量の増大に気づかない場合が多いので、咽頭所見の観察を適宜施行する

薬剤投与

  • ガーゼ挿入中の患者は鼻の疼痛や頭痛が生じやすいため、止血剤のみならず、鎮痛剤の投与も施行する
  • ガーゼの刺激で鼻汁が増加している場合は抗ヒスタミン剤の検討もする
  • ガーゼ挿入に伴う感染症予防のため、抗生剤も合わせて投与する
  • 貧血の状態によっては鉄剤を服用する場合もある

ガーゼ抜去後の管理

  • 通常、ガーゼは3~7日間の間に、状況を見ながら抜去されるので、その後の出血が見られないことを確認し、鼻への刺激や飲酒、運動を2週間程度避けるよう指導する
  • シャワー・入浴は医師の指示で行い、長時間の入浴は避けるよう指導する

注意点

  • 鼻腔後方からの出血の場合は咽頭に血液が流下し、大量に血液を飲み込んでしまうことがある
ショックを起こした患者に対しては速やかに患者の頭部を低くし、必要時には下肢の挙上をし、ショック体位をとらせ、回復を待つ
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