停留精巣患者の術前・術後ケア
停留精巣患者の術前・術後ケア【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年8月1日
最終更新日:2018年05月01日
(変更日:2013年11月29日) ※
目的
疾患の概要
- 停留精巣とは、何らかの原因によって、成長途中で精巣の下降が停止し、陰嚢の底まで降りない状態である
- 停留精巣は、悪性腫瘍が発生率が通常よりも高く、男性不妊になりやすいといわれている
治療
- 主に全身麻酔下で精巣固定術を行う
- 停留精巣側の下腹部に皮膚切開を行い、精巣・精索周囲の張りを外す
- 鞘状突起にも処理を行い、精巣を陰嚢までスムーズに下降するようにする
- 陰嚢に切開を入れ、陰嚢内に精巣を固定する
精巣固定術では状況に応じて日帰り手術も可能である
看護のポイント
術前
- 術前オリエンテーションを行う
- 家族の精神的不安の緩和に努める
術後
- 帰室直後と1時間後にバイタルサインの測定や意識レベルの観察を行う
- 帰室から2時間後に完全に覚醒したことを確認し、腸蠕動音が聴き取れ、悪心・嘔吐 がなければ水分摂取を行う
- 問題なければ、消化器症状に注意しながらミルクやジュース、ヨーグルトやプリンなど、段階的に経口摂取を行い、特に問題がなければ、通常通りの食事摂取が可能となる
- バイタルサイン、創部・皮下出血の有無・程度・性状、疼痛・腫脹・発赤の有無・程度などの観察を行う
- 術直後はガーゼで鼠径部の圧迫固定を行う
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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