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心肺停止してしまいました。もっと早く医師に報告すべきだった?

公開日:2014年3月26日
最終更新日:2014年3月26日
(変更日:2015年4月14日) ※

匿名さん (?) からのお悩み

心筋梗塞にてステント治療されていた患者さん。誤嚥性肺炎も発症しており呼吸状態も悪く痰も多かったので窒息に注意していました。

吸引を機にVTが出たり、眼球上転しレベル低下というエピソードがあり主治医に以前に報告したところ、全て「様子を見る」という指示になっていました。

夜勤中に吸引をきっかけにVTと同調律を繰り返す波形を繰り返し、30分程度続いていました。他ナースが発見したため、私はすぐに患者を確認し血圧低下、意識レベル低下はありませんでしたが、念のためベットサイドモニターを変更しました。その後は同調律で経過していました。

20分後、SPO2低下のため吸引を行ったところ心停止になってしまい、スタッフコールし応援を要請しました。この時、VT出現時に以前も「様子を見る」指示であったため、医師への報告をすぐには行いませんでした。

結果的に患者さんは亡くなってしまいましたが、もっと早く医師に報告していればと、罪悪感ばかりが残ってしまいます。

椿(ツバキ)からの回答

看護師の仕事を続ける以上、人の死に目に会うことは必ずあります。

看護師・椿(つばき)

回答が遅くなり、申し訳ありませんでした。匿名さん、大変つらい経験をされましたね。

 

看護師である以上、患者さんの死には必ず立ち会う

私自身がその場にいたわけではないので、あくまで想像の範囲なのですが、匿名さんの経験されたことは、どこの病院でも、どんな看護師でも、どんな患者さんだったとしてもあり得ることなのだと思います。

看護師である以上、患者さんの死には必ず1度は立ち会うことになります。それはどの病棟や勤務場所でも同じことだと思います。

私自身はOPE室経験が長いため、患者さんの死に立ち会ったのは学生の時に1回と、術中死が1回のみです。

ですが今でも、あの時もっと早く気付いていれば、ちょっとでも変だなと思った時に医師の手を止めてでも報告していれば、あの時別の対応をしていれば、などと思うことはあります。

結果的には同じだったかもしれませんけどね。

 

今回の患者さんの場合

  • 吸引を機にVTが出たり、眼球上転しレベル低下しても、医師からの指示は「様子を見る」だけだった
  • 夜勤帯にVTと同調律を繰り返していた
  • 同調律で経過していたが、SPO2低下のため吸引を行ったところ心停止になった
  • 他ナースの応援を要請し、その時に出来る限りのケアを行った
  • 結果的に心停止してしまった

という流れで間違っていませんでしょうか。

ここまでの流れとしては、匿名さんのされた行動には、間違いはなかったと思います。

匿名さんは看護師の視点で患者さんを診て、必要と感じたから吸引を行ったのですよね。
それは間違った行為ではなかったと思います。

ただ1つだけ気になることは「医師への報告をすぐに行わなかった」という点です。ここが、匿名さんが一番悩まれているところだと思います。

夜勤帯とのことですので、医師に報告してもすぐに来てくれるとは限りませんし、主治医以外の医師に報告するのは、難しい状況だったかもしれません。

ましてや以前も同様の状況で「様子を見る」という指示しか出ていないのであれば、すぐに動けなかったのも、少しだけ分かる気がします。

 

痰の吸引は日常的に行われるが、急変につながる行為であることを心に留めておく

今回のことは匿名さんの中で大きな教訓になったと思います。

痰の吸引という行為は、日常的に行われる医療行為の1つです。

最近では介護師が出来るようになったこともあり、若干軽く考える人もいるようですが、一瞬でも呼吸を止めてしまうことになるため、やはり急変に繋がることがある行為なのです。

このことは心に留めておいてください。

匿名さんは、患者さんの死に立ち会ったのは、これが初めてだったのでしょうか。

しかしこれまでにも、そのままでは亡くなってしまう患者さんを救ってきたことはあるのだと思います。

看護師という仕事は、多くの患者さんの命と向き合う仕事です。この仕事を続けている以上、人の死に目に会うことは、これからも必ずあります。

その時、この患者さんのことを思い出し、おかしいと思ったらすぐに医師へ報告する、(医師に)嫌がられても患者さんの命の方が大事なのだ、ということを常に頭の中において、行動するようにしてみてはいかがでしょうか。

きっとこの患者さんは、匿名さんが吸引をされなければそのまま急変していたかもしれませんし、他の誰かが吸引をしても、すぐに医師へ報告していても結果は同じだったかもしれません。

 

今はとにかく、自分を責めるよりも闘病されていた患者さんを労わり、ご冥福をお祈りして下さい。

トラウマとして匿名さんの中に残る経験だったとは思いますが、これを乗り越えるともっと強く、適切な判断のできる看護師に成長できると思います。

私も匿名さんと一緒に患者さんのご冥福をお祈りしたいと思います。

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