肺活量・努力性肺活量検査の介助

目的

• 肺活量・努力性肺活量検査の介助について理解を深める

概要

• 肺の換気機能について調べる検査である
• 努力性肺活量の場合、気道の通りやすさを調べることができる

方法

肺活量

1. スパイロメーターに取り付けられたマウスピースを口にくわえてもらう
2. 息が鼻から漏れるのを防ぐために鼻部をクリップで留める
3. 普通に呼吸を数回してもらったあと、ゆっくりと限界に達するまで深呼吸し、そのまま限界まで息を吐き出してもらう
4. 再び、通常の呼吸をするよう促し、息が漏れていないことを確認して終了する

努力性肺活量

1. スパイロメーターに取り付けられたマウスピースを口にくわえてもらう
2. 息が鼻から漏れるのを防ぐために鼻部をクリップで留める
3. 普通に呼吸を数回してもらったあと、ゆっくりと限界に達するまで深呼吸し、可能な限り一気に限界まで息を強く吐いてもらう
4. 再び、通常の呼吸をするよう促して終了する

アセスメント

• 肺活量とは、吸ったり吐いたりの呼吸を限界に達するまでしたときに、肺の中を出入りする空気の量である
• 努力性肺活量とは、息を限界に達するまで吸った空気を、一気に急速に吐き切った際の空気量である
• 肺活量が身長・体重・年齢・性別から導き出された予測肺活量の何％にあたるかを計算する
  • 80%以上の場合：正常範囲
  • 80%以下の場合：拘束性換気障害と診断する
• 1秒量：息を吐き始めてから1秒間に吐き出した息の量、1秒率：1秒量が努力性肺活量を占めている割合のことをさす
  • 1秒率が70%以上：正常範囲
  • 70%以下の場合：閉塞性換気障害と診断する
• 肺活量が80%以下、かつ、1秒率が70%以下の場合：混合性換気障害と診断される

注意点

• 検査の際は検査技師の合図に従い、限界まで呼吸することが大切であることを、事前に患者に説明する
• 呼吸器疾患や呼吸苦がある場合には事前に検査技師に伝えるように説明する