用語解説
用語の読み
うぉっくなーす（ひふ・はいせつけあにんていかんごし）
用語の意味
WOCナースとは、ストーマ（人工肛門・人工膀胱）のケアや創傷ケア、失禁ケアを専門的に扱う看護師のことです。創傷(Wound)、ストーマ(Ostomy)、失禁(Continence)の頭文字をとってWOC（ウォック）ナースと呼ばれます。
日本では従来の正式名称はWOC看護認定看護師でしたが、平成19年7月より皮膚・排泄ケア認定看護師と変更されました。平成22年10月時点で、日本には1,391人がWOCナースとして認定されており、これは日本の認定看護師の中で最も多い数となっています。
WOCナースの役割として、創傷ケアでは健常な皮膚を維持するためのスキンケア、創傷が治癒しやすい環境の整備など。具体的には床ずれができやすい患者に対し、その予防方法についての計画立案や創傷が治癒しやすい寝具の選択などです。
ストーマのケアでは、ストーマとストーマ周囲の皮膚などの管理、ストーマ装具の選択、日常生活へのアドバイスや精神的サポートなどが上げられます。具体的には手術前にストーマについての説明、、（術前に医師とストーマを造設する位置の相談、）外来などでストーマ周囲皮膚の定期的な観察やトラブル時のケア方法指導などです。
失禁ケアでは、病気や手術後に発生する失禁に対する排泄管理、失禁による皮膚のかぶれなどの改善と予防など。具体的には、患者に対して適切な失禁装具を選択や、皮膚トラブルに対してケア方法のアドバイスなどです。
WOCナース認定審査を受験するには、日本国の保健師、助産師及び看護師いずれかの免許の保有、それらの免許取得後に通算5年以上の実務研修、通算3年以上は皮膚・排泄ケア分野の実務研修及び看護実績、日本看護協会が認定した全国12ヵ所の教育機関のいずれかで、認定看護師教育課程を修了していることが必要となります。
WOCナース（皮膚・排泄ケア認定看護師）として転職を考えている方へ
転職に関しては、WOCナース（皮膚・排泄ケア認定看護師）の資格を取ってから、その資格を生かす場所に転職する方法もあれば、WOCナース（皮膚・排泄ケア認定看護師）になるために転職をするという方法があります。
WOCナース（皮膚・排泄ケア認定看護師）になるためには、実務経験5年以上（そのうち3年以上は専門分野での経験が必要）かつ、所定の教育機関に半年間通うことが必要になってきます。
そのため、休職などに理解を示し、バックアップしてくれる病院ではない場合、苦労することが考えられます。
また、認定看護師の資格を生かした職場に転職をしたい場合、医療機関によって待遇に大きな差が出るため、慎重に情報収集をすることが必要です。
しかし、実際のところ、認定看護師を評価してくれているかどうかを自ら調べることは容易ではないため、看護師専門のキャリアアドバイザーに相談するとよいでしょう。
認定看護師として転職をする場合は、看護roo！やレバウェル看護など、大手転職サイトの利用がおすすめです。
看護師・椿（つばき）の一言コメント
認定看護師の中では登録者数1位・2位を争うほどのWOC看護師！！
ちなみに次に登録者数が多いのが感染管理です。
専門分野はストーマに限らずデクビ予防までと結構幅広い。
ストマーのケアよりも実際はデクビの方がメインとなるのかもしれませんね。
そう考えると排泄から皮膚トラブルまで…結構幅広いではないか。
WOCナースの需要が高い所はやはり外科系と言えるでしょう。
ですがデクビがメインとなると療養or内科系ということになるでしょう。
それに調べてみると小児科やギネもWOCナースは活躍する場の一つとして挙げられているようですし、結局のところ何処へでも対応できるナースの一人と言えるでしょう。
WOCナースの実際の勤務形態は専従と兼任タイプに分かれるようです。
病院によっては専従として働ける場所は少ないようですね。
兼任なんてなってしまえば、みんなと同じ仕事をしながらWOCの業務を行うわけですから労働力は倍（大変だよ～）
