呼吸器の解剖と機能についての基礎知識

呼吸器の解剖と機能についての基礎知識【いまさら聞けない看護技術】

目的

  • 呼吸器の解剖と機能について理解を深める

呼吸器の解剖と機能

  • 呼吸器は、上気道と下気道からなる気道(空気の通り道)と、呼吸細気管支、肺胞管、肺胞嚢からなる呼吸部(ガス交換)で構成されている

  • 肺は、左右あわせて以下の5つに分かれており、それぞれが10の肺区域に分かれている
    • 右肺:上葉、中葉、下葉
    • 左肺:上葉、下葉

気道

  • 主気管支は、23回の分岐をくり返し、肺胞嚢にいたる
  • 気管は左右2本の主気管支に分岐し、成人の場合、気管の長さは約10cmである
  • 右の主気管支は左の主気管支よりも太さがあり、分岐の角度も小さいため、右肺下葉で誤嚥性肺炎が起こりやすい
  • 鼻腔から終末細気管支の間はガスの通り道であるものの、ガス交換には関与していない
  • 成人の場合、解剖学的死腔が約150mlあるといわれている

上気道

  • 鼻腔、咽頭、喉頭から構成される
  • 第1分岐から第16分岐までを上気道とよび、この間にはガス交換機能はない
  • 吸入した空気(吸気)を下気道へ導くための経路である
  • 吸気を加温・加湿する働き、下気道への異物混入を防止する役割がある

下気道

  • 気管、気管支、細気管支から構成される
  • 下気道とは、ガス交換機能がない第16分岐の終末細気管支までの部分と、ガス交換機能を有する第17~19分岐の呼吸細気管支とを合わせた部分である
  • 上気道から入ってきた吸気を肺胞へ導く
  • 粘膜の繊毛運動により、気道を浄化する(=感染防御機能)役割がある

呼吸部

  • 第20分岐以降は肺胞管、肺胞嚢で構成されており、ガス交換機能を持つ
  • ガス交換は、肺胞実質系の肺気道、肺胞嚢、肺胞で行われている
  • 肺胞は肺胞上皮細胞(Ⅰ型とⅡ型)によって覆われている
  • 肺胞の約95%を覆っているⅠ型肺胞上皮細胞は、主に大気と毛細血管の間でガス交換を行っている
  • Ⅱ型肺胞上皮細胞は、界面活性物質(サーファクタント)を分泌することで、肺胞の委縮を予防する

胸膜

  • 胸膜は2つの膜で構成されている
    • 臓側胸膜:肺の表面を覆っている
    • 壁側胸膜:胸壁の内面を覆っている
  • 2種類の胸膜の間(胸膜腔)は、胸腔内での肺の動きを円滑にするために、少量の胸水で満たされている

胸郭

  • 胸郭は肋骨(第1~第12肋骨)、肋軟骨、胸椎で構成されている
    • 第1~第10肋骨は肋軟骨を介して胸骨と連結している
    • 第11、12肋骨は、胸骨とは連結していない
  • 気管分岐部の位置にあたる胸骨角には、第2肋骨が繋がっている

呼吸筋

  • 呼吸筋とは、呼吸を行うために必要な筋肉の総称であり、吸気筋と呼気筋に分かれる

吸気筋の種類

  • 横隔膜
  • 外肋間筋
  • 内肋間筋の肋軟骨部
  • 呼吸補助筋
    • 胸鎖乳突筋、斜角筋、僧帽筋、前鋸筋、大胸筋など

呼気筋

  • 肋軟骨部を除いた内肋間筋
  • 腹直筋
  • 腹横筋
  • 外腹斜筋
  • 内腹斜筋
横隔膜とは、ドーム状の形をした板状筋であり、収縮・弛緩によって、呼吸運動のほとんどを担っている
  • 換気量の増大:外肋間筋、内肋間筋の肋軟骨部や呼吸補助筋が働く
  • 努力呼気:肋軟骨部を除いた、腹直筋や肋間筋などが働く

肺血管

  • 肺には栄養血管と機能血管がある

栄養血管

  • 気管支循環系:気管支動脈気管支静脈で構成されている
    ※全循環系のうち1%程度の血液量だが、気管支組織を栄養する重要な役割がある

機能血管

  • 肺循環器系の肺動脈肺静脈で構成されている
    • 肺動脈:右心室から大動脈弁を越えて、左右2つの肺動脈に分岐する
      • 全身からの静脈血を肺に送り込み、肺胞を取り囲んでいる毛細血管を介してガス交換を行う
    • 肺静脈:左右2つの肺からそれぞれ、左心房につながる
      • 肺で酸素化された動脈血を心臓へ戻す
  • 肺循環は、体循環と比べると非常に低圧である
    • 血流は重力の影響を受けやすいため、肺上方では血流が減少し、下方では血流が増加する

神経系

  • 呼吸筋と呼吸補助筋を直接コントロールする
  • 脳内の延髄から橋にかけて存在している呼吸中枢が、一定のリズムで呼吸筋を自動的に刺激し、吸息・呼息という呼吸のリズムを司る
  • 呼吸中枢による呼吸調整に影響を与えるものは、3つの調節機構(行動調節・化学調節・神経調節)である

リンパ系

  • 肺内のリンパは、末梢から肺門に向かって流れる
  • 肺リンパ節から先は、気管・縦隔・気管支縦隔リンパ本幹へと流れる
  • リンパ節の分布は、結核や肺腫瘍のリンパ行性の転移などを診断する際に、非常に重要な指標となる
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