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救命ナース以外もチャレンジしてほしい!ACLSプロバイダーの詳しいコース内容について

公開日:2015年3月23日
最終更新日:2015年03月23日
(変更日:2015年3月23日) ※

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「ACLSなんてドクターやバリバリの救命ナースが受けるものでしょ」
「私にはムリムリ!難しすぎる!!」

なんて声をたまに耳にします。しかし、そんなことは全くありません。

 

今回はACLSプロバイダーのコース内容を、大きく以下の4つに分けて詳しく紹介していきましょう。

  1. BLSサーベイおよびACLSサーベイ
  2. 効果的な蘇生チームダイナミクス
  3. 治療システムとACLSのケース
  4. 認定試験(実技+筆記)

 

※ ACLSプロバイダーコースの資格取得の流れについてはこちらの記事をご覧ください。

1. BLSサーベイおよびACLSサーベイ

「サーベイ」とは一般的に調査、測量などを意味します。

BLSやACLSは適切な評価と処置の手順を確立化したもので、マニュアルには繰り返し「評価をしてから適切な行動を実施すること」と記載されています。

つまりBLS・ACLSサーベイとは処置そのものを指すのではなく、評価(調査)とそれに基づく処置の手順といえるでしょう。

まずはBLSサーベイの復習ですが、ビデオを見たあとはいきなり演習となります。BLSは正確に出来て当たり前!という雰囲気なので、事前にしっかり復習しておきましょう

続いてACLSサーベイの学習となりますが、BLSサーベイとの大きな違いは、
ズバリ「鑑別診断」です。

BLSが患者の状況評価に重点を置くのに対し、ACLSで求められるのは基礎原因を特定する診断能力治療の必要性を判断するスキルです。

「そんなのドクターの仕事よ!」という声が聞こえてきそうですが、チームで効率的なアプローチを行うためにはメンバー全員が手順を理解し、判断を行えることが理想です。

いきなり正しい診断を言い当てなくてもいいんです。いろいろな可能性を考えながら観察と評価を行い、正解を導くプロセスを学びます。

 

2. 効果的な蘇生チームダイナミクス

蘇生現場で、全員が同じ動きをしたり、それぞれが自分勝手に行動するなど、いわゆるグダグダな状況になったことはありませんか?また、指示者である医師が怖すぎて、メンバーが萎縮してしまったことはありませんか?

蘇生現場では、複数の医療従事者が連携して治療にあたることが多いと思います。
効果的なチームワークがあれば、作業は分担されてムダなくスムーズに行われ、結果として蘇生の成功率を上げることにつながります

このコースではチームリーダーとメンバーの役割を明確化し、自分の役割だけでなくチーム内の他のメンバーの役割も理解するトレーニングをします。

コースでは看護師がチームリーダーの役割を訓練することもあるので、自ら薬剤投与の指示を出したり、医師へ処置の指示をしたり(!)普段そんな経験をすることはないので、なかなか刺激的ですよ。

 

3. 治療システムとACLSのケース

効果的な蘇生には、治療システムと呼ばれる統合的な対応が必要です。

これを簡単に言うと、「この疾患を疑ったら評価とこの検査、次にこの処置!!」といったアプローチを明確にしたもので、そのための手順(アルゴリズム)を学びます。

いずれのケースもBLSサーベイによる初期評価と処置が基本となります。

  1. 呼吸停止
  2. CPRおよびAEDによって治療するVF
  3. VF/無脈性VT
  4. 無脈性電気活動(PEA)
  5. 心静止
  6. 急性冠症候群
  7. 徐脈
  8. 不安定な頻拍
  9. 安定した頻拍
  10. 急性期脳卒中

これらの対応についてシュミレーションを行いながら、参加者全員がチームリーダーとして指揮がとれるよう訓練し、ケース終了後に実技テストを行います。

シュミレーションは人形やモニターを使用して行いますが、これが超ハイテクで、インストラクターの操作により心電図や頸動脈の拍動などリアルに再現することができます

そのため、シュミレーションだからといって甘く見ることはできません。本番同様、症状を見落とさないよう十分な観察が必要です。

各ケースに対する手順(アルゴリズム)を覚えるのは少々大変ですが、覚えてしまえばあとは使い分けです。

ACLSは心電図が読めないとNGという噂もよく聞きますが、ACLSコースで鑑別する心電図はいわゆる致死的不整脈のみなので、そこまで細かい知識や解読スキルは求められません。

大切なのは観察をしっかりすること!そして自分の判断や指示を明確にメンバーへ伝達すること!これがACLSコースにおける肝だと思います。

 

4. 認定試験

ACLSケースをすべて履修したら、いよいよ認定試験となります。

実技試験

上記の10ケースのうち、数例を組み合わせて提示されます。
【 例: 頻拍→VF(心房細動)→PEA(無脈性電気活動)→ROSC(心拍再開)】

ランダムに提示される事例に対し、チームリーダーとして観察、評価、処置を行う、またはメンバーへ指示するスキルをテストします

筆記試験

マークシート方式で、84%以上の正答で合格となります。
事前にプレテスト講習がある場合もあり、試験の出どころを勉強できます。

 

おわりに: ACLSプロバイダーを目指す方へ!

あるACLSインストラクターがこう言っていました。

「インストラクターは受講者を全員合格させることが使命。
それがいつか患者の救命につながるから。」

ACLSコースの目的は、一人でも多くの医療従事者が専門知識と技術を持ち、一人でも多くの人の蘇生成功へつなげること。そのスキルは決して医師や救命ナースのためだけではなく、医療に関わるすべての方のためのものだと思います。

内容は決して簡単ではありませんし、受講料も安くはありません。しかし、あなたが得たスキルがいつか、目の前の患者さんを救う鍵となるかもしれません。

ぜひチャレンジしてみてくださいね。

 

※ 資格取得の流れについては【ナースのためのスキルアップ資格 【ACLSプロバイダー】の記事でご確認いただけます。

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