認知症ケアの基本 3 ”いつもと違う”ことに気付く

目的

• 認知症ケアの基本（異変に気づく）について理解を深め、適切なケアを行う

見守りと観察

適切な見守り方法

• 認知症の人の日常生活を阻害することなく、状況を一歩引いた状態で観察し、何が起こっているのかを理解する

• いつもと違う症状（異変）が見られた場合は、速やかに他職種に情報提供を行う
• 現状の把握を第一の目的とするため、積極性はあえて出さずに見守り、異常があった場合は速やかに対応が可能な状態にしておく
• 細やかな変化に着目し、必要であればメモをとる

体調不良に気付く

• 実際の現場では、身体的なことに関する重要なデータを得ることが少ない現状である
• そのため、日ごろから認知症の人をどれだけ十分に観察しているかが重要になる
• 普段は物静かに人がそわそわして落ち着きがなくなるなどの異変をそのままにせず、スタッフらと情報を速やかに共有する体制を日ごろから作っておく必要がある

健康状態を見極めるために必要な情報

• 既往歴
• 内服薬
• 検査データ
• 顔色や皮膚の状態
• 活気の有無
• 水分・食事摂取状況
• 排泄状況
• 日常生活（移動動作など）の観察

アセスメント

• からだのしくみを十分に理解した上で、関わることができているか
• 本人の日常生活に影響を与えない範囲で言動や行動を観察し、異常の有無を把握することができているか
• 他職種と連携を取りながら全身状態を観察することができているか
• 「見ているだけ」の状態にならず、「いつ、どこで、何が原因か」を考えることができているか
• いつもと違う情報をスタッフらと共有できているか