人工呼吸器患者への日々のアセスメント 4 挿管チューブと回路

人工呼吸器患者への日々のアセスメント 4 挿管チューブと回路【いまさら聞けない看護技術】

目的

  • 挿管チューブと回路の観察ポイントおよび、それらの重要性を理解することができる

 

挿管チューブを観察する上でのポイント

挿管チューブの確認項目

 

  • 挿管チューブが適切な位置にあるかを
    • 特に口腔ケアや体位変換後は挿管チューブが移動しやすくなるため、終了後は必ず確認することが必要。
  • 固定している位置が何㎝となっているか(挿入の長さは何㎝か)
  • 固定テープが緩んでいたり、唾液などで剥がれたりしていないか

 

固定位置が深くなると片肺挿管となっている危険性や、挿管チューブの先端で気管分岐部の粘膜を傷つけてしまう可能性がある
固定位置が、挿管チューブ挿入時よりも浅くなった場合は、カフが咽頭方向に移動していることがあるが、この場合はエアリークが起こり、有効な換気が行われなくなる
挿管チューブのカフは人工呼吸器管理中のエアリーク防止や食道との分離換気を目的にしているため、カフ圧が適切かどうかの管理は重要となる
  • 気道粘膜の微小循環を保つ限界圧である25~35mmHg以下で管理されているか
  • 挿管チューブ内に分泌物が貯留していないか
    • 分泌物が貯留すると、挿管チューブが閉塞してしまうため、重要な確認ポイントとなる
  • 挿管チューブに触れた時に振動を感じるか
  • 挿管チューブの回路内に結露があるか、その量が多いかどうか
結露がない場合は挿管チューブ内に分泌物が溜っている可能性があるため、気管内吸引を行って分泌物を除去する

 

人工呼吸器回路を観察する上でのポイント

人工呼吸器回路の確認項目

  • 人工呼吸器の回路構成の観察ポイントは下記の通りとなる。
    • 正しい順序で接続されているか
    • 回路の接続やゆるみはないか
    • 回路の屈曲、破損や回路からのガスリークはないか
    • 人工鼻または加温加湿器が接続されているか
回路の破損やピンホール、回路の屈曲などによってガス送気が正常になされないと、患者は低酸素状態となってしまうため、確認は必須となる
人工鼻や加温加湿器は、使用している人工呼吸器やその回路によって使用しないこともあるため、院内のマニュアルを熟知しておくこと(確認すること)

 

  • 人工呼吸器回路内の観察項目は下記の通り
    • 加温加湿器の場合、温度は適切か
    • 結露が貯留していないか
    • 結露は正しい方法で除去されているか
    • 人工鼻の汚染はないか
    • 人工鼻は結露や喀痰が流れ込みにくい高さか
  • 閉鎖式吸引設置の場合、スリーブが膨らんでいないか
長時間の結露の貯留は、雑菌等の繁殖培地となり得るため、適宜、除去すること
人工鼻に流れ込んだ水分や喀痰によって汚染された人工鼻は、濡れたティッシュを口の前に置かれているのと同様に、患者にとっての吸気抵抗となるため、汚染されている場合は速やかに交換する
スリーブが膨らんでいるとスリーブ内に空気が漏れて回路リークにつながる

アセスメント

  • 挿管チューブの固定位置、固定の確実度、カフ圧などが確認できたか
  • 人工呼吸回路の観察を回路構成と回路内に分けて観察することができているか
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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