レビー小体型認知症がたどる経過
レビー小体型認知症がたどる経過【いまさら聞けない看護技術】
最終更新日:2015年4月17日
目的
- レビー小体型認知症がたどる経過について理解を深め、適切なケアを行う
概要
- 数ある認知症の中でも、レビー小体型認知症は診断や治療が困難な病気のひとつであり、誤診されやすいのが特徴である
- 症状に薬剤過敏性があるため、処方を誤ると症状が悪化しかねないため、注意が必要である
アルツハイマー型との関連性
- アルツハイマー型認知症はアミロイドβたんぱくの凝集によって生成された老人班と呼ばれる異物が増殖することが原因で起こる
- レビー小体とは、異物を回収して封じ込める封入体を作り出す性質がある
- アルツハイマー型認知症でみられる老人斑は、身体にとっては異物であり、封入体を作りだしてしまうことがある
- 次第にレビー小体型認知症へと移行すると考えられている
レビー小体型認知症が発見されにくい理由
- レビー小体型認知症の典型的な例
- 幻視などの認知症症状
- うつ傾向や小刻み歩行などのパーキンソン病様の症状
- これらの症状は初めから全てがそろうわけではなく、症状のあらわれ方によって誤診されることも多い
- 初期状態ではパーキンソン様症状のみで、後に認知症状が加わり、レビー小体型認知症との診断が確定するケース
- 初期にはうつ状態の症状から始まり、あとからアルツハイマー型認知症やパーキンソン病の症状が加わるケース
レビー小体型を見分けるポイント
- 性格的にまじめである
- パーキンソン病だけでなく、レビー小体型認知症の場合も非常に真面目な人が発症する傾向にある
- 特に2対1の割合で男性に多く、初老期よりも70代~80代の高齢者に多い
症状や状態の変動に落差が激しい
- 認知機能の日内変動あるいは数日単位の変化が多い
- 知能検査の得点も日や時間によって変動が激しい
内服薬で嘔吐する
- 嘔気を伴うため、パーキンソン病の治療薬やアリセプトなど認知症の中核症状治療薬が内服できない
- あるいは歩行困難になるほど、内服薬が効きすぎてしまう
脳萎縮は少ないことが多い
- CTあるいはMR所見上、脳萎縮はあまり見られないことが多い
姿勢に傾斜が見られる
- 猫背気味、肘が屈曲し、両腕が身体の前に位置している、頸部の前傾あるいは後屈、体幹の左右いずれかへの傾斜、すり足歩行、転倒の頻度が高いなどがみられる
日中、傾眠がちになる
- 日中、1時間以上の睡眠状態にあることが多い
- 表情もうつろで元気がない
寝言で叫ぶことが多い
幻視・パーキンソン症状・認知症いずれかの症状がある
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