高齢者施設の看護師に本当に必要とされる知識と能力について

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高齢者施設系は、夜勤もないし、医療行為も少ないと思って転職をしてしまい、困った思いをした看護師は多いと思います。

今回は今まさに困っている方を含め、これから高齢者系施設への転職を考えている看護師に求められることや本当に必要な知識と経験について考えてみたいと思います。

高齢者施設系ってどんなところ?

医療グッズはありません

高齢者施設系にある医療物品は、体温計、血圧計、聴診器、パルスオキシメーター、AEDの5つが基本です。

家庭用のガーゼ・絆創膏・消毒薬も用意していますが、消耗品になりますから、ご本人持参のものを使うことが基本です。

現場にもよりますが、おそらく在宅用吸引器、点滴スタンド、ストレッチャーがある程度でしょう。

看護の「看」が大いに発揮される場所

検査もすぐにはできず、心電図モニターなどありませんから、自分の手と目で観察することが重要です。まさしく看護の「看」が発揮されるのです。

最初は、いかに機器や検査データーに頼っていたかと痛感しますが、人にしっかり関わることをやり続けることで観察力が研ぎ澄まされます。

洗浄とラップで浅い褥瘡はケアができるように、生活の中から生まれる自然治癒力を促進する知恵と工夫が必要です。経験を重ねると人間の回復力はすごい!ということがわかり、多少のことでは動じなくなりますよ。

高齢者施設系の看護師に求められること

1. 一人でも冷静に判断できること

高齢者や介護士から、「発熱、頭痛、胸痛、腹痛、関節痛、嘔吐、下痢、転倒転落事故、呼吸困難、意識低下・・・」などを突然言われたらどうしますか?

数名の看護師がいれば「経過観察か、主治医連絡か、外来受診か、救急対応か」と相談もできますが、1~2人の看護師体制の場合が多いのです。看護師1人で冷静に判断できる能力が問われます。

在宅医療を専門とされる医師と多くは契約していますが、「先生、腹痛です。どうしましょうか」などと電話ばかりしていると、医師もあきれて怒ります。

2. リーダーになれること

緊急時、できれば物品の準備、家族への連絡、医療的なことなど手伝って欲しいところです。こんなとき、看護師同士であれば状況判断ができ、阿吽の呼吸でスムーズに流れますが、看護師以外の人はパニックになっています。指示を出さないとなかなか動けません。

そんなとき責任者に判断を求めても解決しないことは多く、医療の問題については、やはり看護師がリーダーとなり、責任者を動かす必要があります。

想定される現場の状況を考えて、事前準備をしておくこと、緊急時対応研修を現場スタッフ向けに計画的に看護師が行っておくことも重要です。

3. 自分がやる!という覚悟ができること

日本の医療の高度化と医療を求める国民性もあり、高齢者にも様々な医療の選択肢があります。

「どのように生きぬけばいいのか」ご本人・ご家族はもちろん、スタッフも模索し悩むことが多々あります。そんなとき、看護師が不安だと現場も不安になり、問題も起こりやすいです。

関係者全員の心の揺れに対して、「わたしが寄り添い、安心感を与え、必要な時にはリードしていく!」という覚悟ができる看護師がいるだけで、現場は落ち着くものです。

高齢者施設系への転職を考える前にやっておくべきこと

1. まずは高齢者施設の看護や訪問看護や在宅医療の書籍を読む

これから高齢者の看護をしてみたいと思う方は、まずは書籍を読むことをお勧めします。

高齢者の疾患から考えると、脳外科、呼吸器環器科、消化器外科、整形外科、精神神経科、皮膚科などの経験があると役に立つでしょう。

全身状態から判断する場面や外傷処置も意外と多いので、外科系で生体反応のメカニズムをトレーニングしてきた看護師は活躍できることでしょう。

また、高齢者は微熱でも悪化している場合がありますから、フィジカルアセスメントも再学習しておくと良いでしょう。

認知症精神症状の看護もできると、対応に自信と余裕がもてます。

本を書いている施設系・在宅系の看護師は経験豊富で柔軟で、度胸があり、チャレンジ精神も旺盛。自分の看護観を確立しているので、その内容には説得力があります。そういった看護師のプロセスを知ることで、今現在、悩んでいる看護師でも納得して仕事ができようになるかもしれませんね。

2. 生理学・発達過程を極めること

高齢者施設系では「食べて、出して、眠る」という生活リズムを整え、楽しみをもてる心を支え、「より良く生き、より良く死ぬ」を援助していきます。

診療の補助が中心であった病院と違い、療養上の世話という最も看護が発揮できる場が高齢者施設系にはあるのです。

例えば、呼吸のメカニズムや口から入ったものが肛門から出るまでのメカニズムなどをもう一度再学習することで、高齢者の病状が悪化してから気づき、苦痛を与えて、残念な亡くなり方をする…ではなく、安定して安らかに人生を終えるように予防を心がけることができます。

また、子どもにするようなレクリエーション提供するのではなく、看護師はどのような人生経験をしてこられたか情報収集をし、発達の最終課題である「人生の統合」を支える援助を計画します。介護士には、個別性に合わせて大人が喜ぶ楽しみや、予定のある生活ができるよう教育し、サポートします。

海外では、予防看護や予防医療に診療報酬がありますが、日本はこれからでしょう。

改革には事例が必要ですから先駆者として頑張ってみるのもいいかもしれませんね。

3. 死のプロセスを知ること

病院から高齢者施設や在宅でも看取りができるように介護保険制度は動いてます。

呼吸器・循環器疾患の死のプロセスと、癌末期の死のプロセスの違いなどを、ご家族やスタッフに教育し、できるだけ施設系でも安楽・安全に生活できるように整える役割があります。

これからは自然に死ぬという選択肢について、ご本人、ご家族、スタッフ関係者へ、再教育が必要になる超高齢社会の日本です。自然死は病院では経験していないため、看護師も不安だと思います。

おわりに

症状が出にくく、これまでの生活習慣で多様な面がある高齢者を看るには、看護の総合力が必要で、実は有能な看護師しか勤まらないところだったのですね!

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