看護教員は忍耐力が勝負の仕事です。
知識と技術と態度について、常に教員自身が学び続けながら、学生自ら学びたいという気持ちを持ってもらえるように、信念をもって導いていく。
しかし、思いが強ければ強いほど、また長く勤めるほど、自分自身が疲弊していくことを感じることもあります。
そんな時には、思い切って教育現場から離れてみるのも大切なことかもしれません。
ここでは、教育現場を離れてしまった教員のエピソードをご紹介いたします。
看護教員歴3年 専門学校 専任教員Aさんの場合
Aさんは看護専門学校を卒業後、15年間、付属の病院で勤めて来ました。
看護教員の話があったときは「日勤だけだしいいかな」と軽い気持ちで引き受けました。
ところが、専任教員講習会に参加することで教育の奥深さに感銘をうけました。
「いろいろと学生のために準備しよう!」「わかりやすい授業をしよう!」
でも実際は、せっかく学んだことが学校で役立てられませんでした。
学生はぎりぎりでも合格点が取れればそれでいいと思っている。自分から学びたいという気持ちはまだない。
教育の壁にぶち当たりました。
悩んで悩んで過ごしたあげく、Aさんは疲れてしましました。
「どうせ学生には伝わらない・・・」
残念だったのは、その想いを聞いてくれる同僚がいなかったことです。
同僚の教員も忙しさに疲れていて、新人教員のAさんの気持ちに気づいてあげる余裕がありませんでした。
Aさんは「こんなことなら臨床にもどろう」「実践者として働いている時の方が充実している」と考えるようになり、その後教育現場を離れました。
Aさんは、二度と教員になるつもりはないそうです。
看護教員歴5年 高校看護科教員Bさんの場合
Bさんはこれまで500床程度の中核病院で看護師として働いており、10年の臨床経験をかわれて高校看護科に助教諭として就職しました。
学生はとても可愛かったようです。でも何年たっても副担任。
責任のある仕事は学士を持った教諭が行いました。
「教育現場ではやはり学歴がモノをいうのか?」
責任のある仕事を任せてもらえないことにモヤモヤした気持ちが高まりました。
そんな時、実習引率で臨床指導者として働く看護師の姿がうらやましく映りました。
「もう一度、臨床に帰って学生指導から始めたい。。。」
今は実習を受け入れる病院の臨床指導者として、教員と学生の立場を理解しながら、充実した日々を送っているそうです。
おわりに
教育現場も臨床も忙しく、他の人にかまってられないという日もあります。
教員だろうと看護師だろうと、一緒に仕事をしていく仲間です。
だれかが困っていたら手を差し伸べて、臨床も学校もみんなで一緒に困難に立ち向かって学生を育てていきましょう!!
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