みなさんが転職を考えた時、まず何から行動しますか?新しい職場を探す?どうやって辞めるかを考える?順番はいろいろあると思いますが、どうせ退職するなら、後腐れなく、円満退職したいものですよね。ここでは、円満退職に向けて押さえておきたいポイントを考えてみましょう。
1. なぜ辞めたいと思ったかを他人に説明できるように頭を整理する
今の仕事を辞めたいと考えるきっかけはいろいろあると思います。私が看護師を辞めたのは2回ありました。1回目のきっかけは「医療だけではなく、ITの世界に興味が湧いたから」が本音。さて、これをどうやって上の人に伝えるか。
そこで登場するのが「建前」
「建前」というと良くない言葉に聞こえるかもしれませんが、とても忙しい職場から1人抜けることで他のスタッフに迷惑をかけることを承知で、でもやっぱり退職したいことを、あくまで相手を傷つけず、穏便に話を聞いてもらうには、「建前」も必要です。言い訳とは違いますよ。
私が伝えたこと
そこで私が伝えたのは、
- 本音: 医療だけではなく、別の世界に興味が湧いたから
- 建前: もっと広い世界で自分を磨き、いつかそれを皆さんのお役に立てたいと考えたから
→ いずれ戻ってくるかも、ということを暗に匂わせつつ、でも戻ってくるとは言わない
これで、最初の転職では、円満退職をすることが出来ました。
2. 退職の意思を伝える
さて次は、師長に退職の意思を伝えることです。
まずは師長に
これはかなり気を使います。何かのついでで話すことではありませんし、他のスタッフがいるところで、大声で話すことでもありません。
でも退職したい期日は迫っている…。そこで私がとったのは、
師長が一人でいる時に、もの凄く神妙な顔でただ一言、
『お話があります。お時間を頂けないでしょうか』と伝えることでした。
これはただ事ではない、と感じたのか、その日の勤務時間後に時間を頂きました。
退職の意思を伝えると、師長も最初は「今いなくなると困る」という感じでしたが、冷静に、でも意思は固いのよ、という態度で1時間くらい話し合った結果、やっとお許しを頂きました。(やっほー!)
親しい同僚には伝えてもいいが…
それからもう1つ。退職の意思は親しい同僚に伝えても良いですが、あくまで自分が師長に言うより先に師長の耳には入れないこと。
本来は師長が一番先に知っているべきことですから、ここを間違えると後に怨恨を残すことになります。
3. 退職の時期についてお伺いを立てる
これは2.と同時に進めますが、1つだけ気を付けることがあります。
たとえ次の職場と、そこでの勤務開始日が決まっていても、それを相手に悟られてはいけません。
例えば、師長の方から「スキルアップするには、●●病院の方が良いから、推薦してあげる」などと神のような声が聞こえてこない限りは、次の職場については、触れずにおきましょう。もし聞かれても「ここでの退職が決まってから探します」という建前が必要です。
退職の時期は、年度替わりがもっとも円満にいきますが、中途半端な時期でも、例えば3ヶ月くらい前から退職の意思を伝えておくと、わりとスムーズにいくかもしれません。
4. 事務手続きは完璧にする
看護師が苦手なことの1つに、事務手続きがあります。
退職=退職願を書けば良い、というものではありません。例えば、給与からの引き落としで積み立てをしていたり、雇用保険に関係する書類を書くこともありますし、場合によっては「退職時用の誓約書」などの記入が必要な病院もあります。
こういったことを滞りなく進めるために、退職の時期について師長との間で確認がとれたら、事務室へ行き、必要な手続きについて詳しく聞いてきましょう。
5. 残る人に迷惑をかけないよう、引継ぎはしっかり行う
ここで必要なのは、どこの職場でもある、係や委員会の仕事です。例えば、病院全体での●●委員会には、その勤務場所の代表として数人が割り当てられていると思います。また、その勤務場所で何かしらの担当になっている場合、自分の担当している仕事は、確実に誰かに引き継がなければなりません。
おわりに
いかがでしょうか。転職をする時は、先に次の就職先を決めてから、という人も多いと思います。しかし、場合によっては、それよりも先に「退職の意思を伝える」「退職時期を検討する」方が、円満に退職できることもあるのです。
いずれにしても、アナタが居なくなることで、必ず誰かに何かしらのしわ寄せはあります。そこを理解しつつ、あくまで謙虚に、が円満退職のポイントだと思います。
また、看護roo!などの転職サイトでは、退職交渉が長引き、入職時期がずれ込んでしまう際の入職日交渉なども行ってくれるので、円満退職をしたい方は利用してみてもいいのではないでしょうか。