看護師の職種の中に電話相談業務というものがあります。
この仕事は実際どのようなものなのでしょうか。今回は電話相談業務について、いくつかのエピソードを紹介します。
電話相談業務で辛かった・困ったエピソード
- 自分と同じくらいの年代の方の病気の相談、女性疾患の相談など。いつ自分にも起きてもおかしくないのだという気持ちになる。
- 相談者なりの最善の行動をしたにもかかわらず、医師との相性やタイミングが悪く治療継続を悩んでいるケース
- 相談者自身がうまく話をまとめられず、時系列で話すことも苦手な方の話の主旨がつかめず、結局まとまらないまま終止してしまうケース
- 第一声から何かにイライラしていたり、けんか腰で話される方、安定剤などの服用で呂律が回らない方の対応に苦慮することがある
- 相談者と相談員のコミュニケーションが上手くいかずに問題解決できないケース
- 家族やご近所の方の愚痴対応
- いたずら、頻回にかけてくる、いわゆる暇つぶしの方の対応
- 知らない分野、知らない用語などを相談されたとき
- 自分よりもお客様のほうがかなり勉強して知識がある場合は反論されることもある
電話相談で嬉しかったエピソード
- 質問の答えが相談者にとって腑に落ちた反応をしてくださり、「わかりました」と明るく言ってくださった時。
- 相談者とのコミュニケーションが円滑な時
(相談者との会話のキャッチボールがスムーズな場合は問題解決しやすい) - 相談者と感情を共有できたとき
- 後日お客様から感謝のお電話をいただいたとき
- 自分が臨床で経験したこと、得意な分野の質問でお客様の役に立てたとき
- 「またいつか別のことで電話してもいいですか?」と言われたとき
(また利用したいという満足度につながっている意思表示と捉えられる) - 「なかなか他で相談できなくて」と電話相談を頼ってくださっているとき
電話相談業務の転職方法
電話相談業務の求人はその会社がホームページに掲載していることもありますが、なかなか個人的には電話相談業務をしている会社自体を見つけにくいようです。
転職エージェント、看護師派遣会社からの紹介で入社するケース、または知人の紹介で入職するケースが多いようです。
相談業務をやりたい人へのアドバイス
- 相談者は患者様ではなく、お客様であることを常に念頭におくことが大切です。
- お客様はそれぞれの価値観でいらっしゃること、十人十色であることも忘れてはいけません。こちらの一方的な感情で物事を捉えることは控える方が望ましいです。
- 相手を知ろうとする気持ちが大切で、話す力というよりは傾聴する力が必要です。
- 姿勢や表情ひとつで声が変わることもあります。顔が見えないからこそ、声色というものにとても敏感ですので話し方や声のトーンに気を配る必要があります。
- 看護師が得意とする「他者を観察・察知する力」は電話相談でも発揮することもあります。聴覚からの情報だけで電話の向こうのお客様の状況、環境を捉える力が養われます。
おわりに
人とは直接ふれあいがないので電話相談業務って簡単でしょ!というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実はとっても奥が深いのです。
電話相談の仕事は人として、看護師として、コミュニケーションスキルは確実に上がることでしょう。興味のある方はぜひ転職サイトに登録してエージェントに問い合わせてみましょう!