看護師は女性が多い職業です。看護師の資格を持っていても、看護師として働いていない人を潜在看護師といいますが、厚労省などの2002年末時点の推計で約55万人いると考えられています。
毎年、新たに看護師となる人は増えていますが、世間的には看護師の需要はそれ以上に増えているため、この潜在看護師を何とかできないか、というのが社会問題化しています。
一方で、看護師の離職率は2008年度の統計によると14.5%、同級生のおよそ7人に1人は、何らかの理由で看護師を辞めているのです。離職理由としては、出産・育児が最も多く、結婚、他分野への興味、結婚、看護内容への不満などがそれに続きます。
もう看護師を続けたくない!という人はまた別なのですが、結婚や出産・育児で離職した場合は、数年のブランクを経て、復職したいと考える人も多いと思います。
今回はそんなブランクのあるアナタにおススメの求人を探してみました。
併せて、復職へのサポートがどうなっているか、その調べ方も考えてみますよ。
(2015年2月時点の情報)
ナースではたらこ ブランクOKの求人とその復職サポート例
まずは、当サイトでの比較ランキング5位のナースではたらこからです。
こちらでは検索条件詳細の中から“ブランク歓迎”という部分を選択し、さらにエリアや勤務形態などを選択して、検索をしてみます。
すると検索結果が20件ずつなどの条件で出てきますので、その中から“ブランクOK”と書かれたところが選択された状態(白背景でピンクの囲み)の医療機関を見ていくことになります。
実際の例をあげてみましょう(2015年2月時点)。
こちらの病院は、”ブランクOK“が選択されていますし、”ブランクのある方も安心の教育制度あり“と書かれています。
では、この”安心の教育制度“が何なのかをもう少し詳しく見てみましょう。
こちらのページからさらに下の方をみると、”中途入職者研修“とあります。
他にも”中途入職者にはプリセプターがつく“”神経内科の経験が少ない方、頸管のない方も先輩ナースが丁寧に指導“などと書かれています。これだけではまだ分かりにくいですね。
では、実際にこの「世田谷神経内科病院」のホームページも併せてみてみましょう(2015年2月時点)。
こちらは、この病院のホームページにある“復職応援セミナー”のページです。これを見ると、この病院は東京都看護協会が指定する『看護職員地域確保支援事業』の委託施設となっているようです。
つまり、冒頭に書いた“潜在看護師を何とかしよう”という施策の1つとして、このような研修を行っているのです。
とはいえ厚生労働省が直接研修を行うわけにはいきませんので、厚生労働省→東京都→東京都看護協会という流れで、ある程度の規模の病院へ委託しているのです。
マイナビ看護師 ブランクOKの求人とその復職サポート例
次は、当サイトでの比較ランキング3位のマイナビ看護師からです。
こちらも、検索条件の中に“ブランク可”がありますので、ここから検索すると良いでしょう。実際の例をあげてみましょう(2015年2月時点)。
この病院も“ブランク可”が選択されていますね。
これだけだと分かりにくいので、実際に「日産厚生会 玉川病院」のホームページを探してみます。すると、やはりありました(2015年2月時点)。
こちらでは、研修の概要まで書かれていますので、何となくでもイメージができるのではないでしょうか。
1.の病院もそうですが、この研修は基本的に全国一律であり(多少、その病院の特色は出ると思いますが)、この研修を実施しています!という病院は、ブランクのある看護師でも受け入れてくれやすい環境が整っていると考えても良いでしょう。
看護roo ブランクOKの求人とその復職サポート例
では次に、当サイトでの比較ランキング1位の看護rooからです(2015年2月時点)。しかし、これは前出の2つとは少し違います。
“日勤常勤可”、“昼間の託児所あり”など、ママさんナースには嬉しいところですし、“ママさんナースが多いのでお休みが取りやすい風土がある”とも書かれています。
求人情報としては、“ブランク可”ですし、院内の研修制度もあるようですが、これはあくまで”入職後の院内研修“のようです(2015年2月時点)。
もちろん、これがあるならばその病院で働き始めることは、多分できますよね(2015年2月時点)。
保育室もあって、駅からも比較的近いですし、都会ですからバスの便も良さそうです。
また二次救急とはいえ、看護配置は10:1ですし、神経内科以外にも標榜科はありますので、一度でもその科で働いたことがある人なら、比較的すんなりと復職できるかもしれません。
ブランクありの場合の職場選びのポイント
ブランクの理由や、その時期にもよりますので、一概にはいえませんが、中途採用向けの院内研修、あるいは復職支援研修などを行っていると明言しているところであれば、ある程度のブランクがあっても復職はしやすいでしょう。
また、出産・育児で離職していた人は、0歳~就学前までの保育室がある病院なら、すぐにでも復職できそうです。
ただし、ママナースは注意!
保育室によっては“3歳まで”などの条件があるところもあります。特に保育園激戦区の地域では、保育室がある病院は多いのですが、24時間体制のところは少ないですし、3歳とか4歳くらいまでのところも結構あります。
その場合は、区切りの年齢で地域の保育園等に入る必要がありますので、地域での情報収集はしっかり行っておきましょう。職場は決まったけど保育園が空いていないから勤められない……というケースも、時々みかけます。
おわりに
今回は3件とも病院を例としてあげてみましたが、もしそれまでの経験で得意とする科があるならば、その科を標榜しているクリニックも良いでしょう。基本的に夜勤はありませんし、休日も決まっていますので、予定が立てやすくなります。
ただし、元々の看護師の人数も少ないため、急なお休みは難しい場合もありますので、そのあたりの事情も受け入れてくれるところを探すと良いと思いますよ。