今回は、社会人から看護師を目指す皆さんに、看護師になるための学校選択についてや社会人看護師の悩みなどを紹介していきますよ!
社会人として働きながら、『看護師になりたい』と思っても、年齢などを理由に『今さら無理か…』とあきらめてしまう人も多いと思います。
でも実は、社会人から看護師を目指す方は増えているんです。
社会人から看護師を目指す人とは
看護師の仕事は「手に職をつける」代表的な職業であり、収入も就職も比較的安定していることから、さまざまな背景を持つ方が資格取得を目指しています。
看護助手、医療事務、ヘルパーから看護師を目指すというのはよく聞く話ですが、銀行員、専業主婦、飲食店、アパレルなど、実にさまざまな経歴の方が看護師を目指しています。
また、看護師を目指す方の年齢は幅広く、看護学生のなかには現役学生から50歳過ぎの方までいらっしゃいます。
社会人から看護師を目指すきっかけ
看護師を目指すきっかけは本当にさまざまで、
- 小さい頃に看護師に憧れていて、もう一度その夢を追いたくなった
- 家族の病気や介護をきっかけに、医療や看護を学びたいと思った
- 医療事務や介護士をしていたけど、一緒に働く看護師の仕事に興味が湧いた
- 離婚、夫の失職により、安定した収入を得る必要が生じた
- 就職難からの転職
などが例として挙げられます。
社会人でも教育が受けられる!看護師養成学校の特色
看護師になるためには看護師の専門教育を受け、看護師の国家試験に合格しなくてはいけません。
教育機関それぞれの特色があるので、事前に自分に合った教育機関はどこなのか、情報収集をしておくと良いですね。どの教育機関を選択するかは大きなポイントになります。
社会人でも専門教育が受けられる、主な看護師養成学校の特色をまとめてみました。
4年制看護大学
- 学位が取得できる
- 在学中に保健師または助産師の免許の取得も可能
- 最近は看護大学への入学希望者が増えている
3年制看護専門学校(レギュラーコース)
- 最短で免許が取得できる
- 実習が多く授業カリキュラムも忙しい
- 公立の看護専門学校は他の教育機関と比べて学費が安い
准看護学校
- 1日の授業時間が短い学校もある(午後から半日など)
- 働きながらの通学がしやすい
- 准看護師免許を取得後、看護師免許を取得するためには看護学校へ進学が必要
ただし、看護大学や4年制大学の看護学部はそもそも狭き門!
社会人から看護師を目指すなら、最短で比較的資格の取りやすい『3年制看護専門学校』がおすすめだと思います。
最近では社会人枠を設けている看護学校がも増えているので、社会人であっても以前よりは受験しやすい環境にあると思います。
社会人枠の試験と単位免除について
さらに学校によっては、社会人入試や単位免除など、社会人から看護師を目指す方を優遇してくれる場合もあります。
看護専門学校の社会人入試について
社会人入試試験の内容ですが、社会人としての経験や人格が重視されることが多く、一般入試に比べて学科試験が少なくなるケースが多いようです。
実際に、学科試験が免除され、書類選考のみや、小論文と面接のみの学校もあります。
例として、東京山手メディカルセンター附属看護専門学校の平成28年度入学試験案内を見てみましょう。
推薦入学試験、一般入学試験のほかに、社会人特別入学試験が設けられています。
試験内容は、書類選考、学科試験(国語総合)、面接試験と、一般入学試験よりも学科試験が少なくなっています。
看護専門学校の単位免除について
また、すでに大学を卒業している場合は、看護学校での単位が一部免除になる場合もあるので有利です。
例として、板橋中央看護専門学校の入学試験について(Q&A)を見てみましょう。
こちらの板橋中央看護専門学校の場合は、合格後になりますが、指定の期日まで単位認定申請書と大学等の修得単位を証明する書類を添えて提出し、学校が認めた場合には、単位として認定され、既習単位認定書が発行されるようです。
社会人から看護師を目指す際に考えておくべきこと
学校に通うには学費はもちろん、生活費のことも考えなくてはいけません。
また、子どもがいる場合は保育園などの手配も必要になってきます。
働きながら通うのか、貯蓄して最短コースを目指すのかなど、自身の生活背景や家族の支援を考慮して選ぶ必要があるということを、よく心得ておきましょう。
社会人看護師の悩みあれこれ
1. なんと言っても年の差!
特に准看護学校の場合、中学校を卒業していれば入学資格があるので、最年少クラスメイトは15歳!なんてこともあります。
まさに親子(孫?)くらいの年の差の生徒が同じ学び舎に集まるわけで、社会人を経験した方にしてみれば、若い子の接遇や生活態度が気になってしまうようですね。
また、看護師に限ったことではないですが、プリセプターや管理職がみんな年下ということも多いので、関わり方に悩むという声もあります。
2. 体力がきつい!
看護学校では実習もあるし、体育や校外学習、体育祭などのイベントもあります。
新人看護師のときは慣れるまで人一倍動かなくてはいけないけど、足腰がキツイ!夜勤明けの研修なんて、もはや昇天状態です…。
3. ベテランと間違われる!
新人看護師なのに、見た目で患者さんにベテランと誤解されてしまいます。
それが患者さんに安心感を与えるときもあるけど、なんだか申し訳ない…という気持ちになりますよね。
おわりに
社会人看護師を目指す方へ
いわゆる「遅咲き」の悩みを抱えながらも、看護師への道を歩むあなたへメッセージです。
社会人として培ったスキルは、あなたの看護に必ず役立ちます!接遇の基礎、敬語の使い方、目上の方への対応、一般常識…
そして何より、苦労しながら看護師への道を歩んだ事で育まれた忍耐力と精神力、そして看護師になりたいという情熱が、あなたの財産となるはずです。
看護師を志す理由はさまざまですが、目指すゴールは同じ。
いくつになっても、看護師を目指すことに遅すぎるということはないんですよ。
一緒に頑張りましょう!