政府の医療分野の計画「どこでもMY病院」構想など、病院にIT化が毎年のように検討され、最近では小・中規模の病院でもIT化は急速に進展するだろうと予想されています。
病院のIT化といって連想するのは、電子カルテですが、その他にも医事会計(レセコン)やオーダリング、診療予約、グループウェア、ファイル共有、PACS(Picture Archiving and Communication System:医療用画像管理システム)など医療・医事面でシステムの導入が期待されています。
IT化の現状
中小病院は勤務する医師や看護師、事務員など従業員も少ないため
- 転記などの事務作業の削減
- 場所をとるカルテ庫が不要になり診療記録の検索も容易になる
- 医師からの伝達の確実性が高まる
- 診療予約対応がスムーズになり、患者さんへのサービス向上にも繋がる
など、IT化により作業が大きく軽減されたとの声もあるようです。
病院のIT化は医師や看護師、事務員などの従業員だけでなく患者さんへの有用性も期待される一方でやはり問題となってくるのは、導入費用や維持費などの資金とシステム構築を進める人でしょう。
導入費用の問題
電子カルテの初期導入費用や維持費は高額で、経営的に厳しい中小病院では病院改築などのタイミングがないとなかなか導入を検討しにくいと考えられています。
大病院の場合ですと、診療科ごとにシステムのカスタマイズが必要となり、費用がかさむことが予想されます。
また費用を抑えてシステムを導入したり、担当者が病院の実態を理解しないままシステム構築を進めてしまって、各科と融通し合わなければならない項目ができてしまったり、新たに業務が増え、導入前より情報共有が煩雑化されてしまうこともあります。
病院側はシステムを導入・運用するための人材と資金を確保することが課題となっているようです。
これからはますますIT化で便利になる
IT化は病院経営者や院長、医師ら一部の関係者で進められて、その病院で働く看護師は突然のIT統制に直面することもあるかもしれません。
しかしそれらの導入により様々なケースで非常に便利になり円滑化が進むことが予想されます。
長いブランクがあると、「復職してもIT関係がさっぱりわからないし…」と言う不安もあるかもしれません。しかしこれは慣れしかありません。
どうしても不安な場合にはまずは短期のアルバイトや派遣業務から復職して徐々に慣れていくと言うのがおすすめかもしれませんね。