離島で看護師として働く、離島応援看護師。
ちょっと環境を変えて働きたい看護師さん、大自然に癒しを求める看護師さん、離島の医療に興味のある看護師さんなどに、近年人気がある離島応援看護師について、今回は詳しく紹介していきます。
そもそも、離島応援看護師って何?
日本は縦に長い国ですので、いわゆる“離島”と呼ばれるエリアは北から南まで様々です。
仕事内容については、通常の看護師業務と大差はありませんが、勤務場所によって業務内容も変わってきます。病院だけでなく、介護施設、訪問介護ステーション、保健所など、働く場所も多様です。
働き方としては、期間限定で半年間のみの勤務などもあるため、短期間の勤務を希望している人にとっては最適です。
次に、メリット・デメリットを見てみましょう。
離島応援看護師として働く3つのメリット
プライベートが充実できる
離島は自然に溢れているところが多く、観光、ゴルフ、スキューバダイビング、ヨット、サーフィン、フィッシングなど、勤務時間以外には様々なアクティビティを満喫することができます。
また、大自然の中でゆったりと過ごせるので、これまで殺伐とした雰囲気の中で働いてきた人にとっては、癒しの場となることでしょう。
住民も温かい人々が多く、地域の人々との繋がりの喜びを感じることもできます。
雇用条件がいい
離島応援看護師は、一般の医療機関に勤めるよりも給料が高いのが特徴です。
給料が高い理由は、”生活の不便さ”や”短期派遣”などもありますが、大きな理由は”深刻な離島の看護師不足”です。高い給料を払ってでも看護師に来て欲しいという需要があるのです。
一か月の給料は30万円~40万円くらいが目安となるようです。
また、住むところも家具・家電などが揃った部屋の提供や、旅費や引越しの費用負担もしてもらえることが多いので、“身軽な移動”ができることもウレシイですよね。
人間関係のトラブルが比較的少ない
離島に“応援”に行く看護師は、地元の人たちからみれば、歓迎されることが多い存在です。地域住民だけではなく、医療機関や施設の医師、看護師やその他のコメディカルスタッフなど、一緒に働く人たちからみても、必要な人材です。
短期間での勤務ですし、特に大きな問題行動を起こさず、与えられた仕事をきっちりこなしていれば、人間関係のトラブルは比較的少ないと考えて良いでしょう。
離島応援看護師として働く3つのデメリット
幅広い知識と対応力が必要である
離島の病院や診療所などは、子供から老人まで様々な世代の人々が受診します。
また、急性期や慢性期など、様々な疾患や症状、病期の患者が来院するので、幅広い知識と対応力が必要となってきます。
ある程度の看護師スキルは必要ですし、看護師の経験を積んでいない人にとっては難しいと感じる場合もあるでしょう。
慣れない環境で働くためストレスを感じやすい
働く環境だけではなく、生活環境も急激に変化するため、最初は身体がなかなか慣れない場合があります。
特に、これまで都会で働くことに慣れてしまっている方が離島に来た場合は、生活に不便さを感じたり、住民の方言などが理解できず精神的ストレスを感じやすいといった場合もあります。
スキルアップが難しく、経歴も評価されにくい
現在都会の大病院で働いている人から見ると、“離島”の方が先端医療であることが少ないですし、看護技術などのスキルアップは難しいと思っていた方がいいでしょう。
また、短期間で様々な地域へ移動するため、勤務年数としてはカウントできるのですが、アナタ自身の看護師の職務経歴としては、なかなか評価されにくいです。
離島応援看護師に向いている人
人それぞれの考え方もありますが、おおよそは次のような看護師に向いてるのではないでしょうか。
- 今までとは全く違った環境で働きたい人
- プライベートを充実させたい人
- 短期間で高収入を得たい人
- 普通の生活では経験できないことを味わいたい人
いずれにしても、仕事の内容は“看護師”ですが、仕事を通じてそれまでとは違った自分を再発見できるかもしれません。
気になる離島応援看護師の給料は?
離島応援看護師の募集は、一般の求人誌などでは、ほとんど見かけません。
その中でもナース専門の転職サイトである「ナースパワー」や「医療WORKER」は離島応援看護師の転職に関して積極的に扱っているようです。
“離島を応援にいきたい!”という人は、登録しておいて損はありません。
各社の公開求人を見たところ、以下のような求人情報がありました。
ナースパワーの求人情報
ナースパワーでは、”離島応援ナース”の専用ページがありました。2015年4月時点の求人情報ですが、そこで見つけたのはこんな求人。
給料は看護師 282,600円、准看護師 257,600円となっています。ちょっと少ない?と思いきや、備考をみると寮費無料となっていますね!
赴任費用や引っ越し代も別途支給してくれるようです。
うーん、ウミガメさんとの遊泳とかハイビスカスとか…憧れちゃいますね!
医療WORKERの求人情報
医療WORKERでは、フリーワード”離島応援ナース”で調べてみました。(応援看護師専用のページもあります)
こちらも2015年4月時点の求人情報です。固定給が高めだからでしょうか、月額45万円以上可能となっていますね!
それに期間限定とはいえ、公立病院なので福利厚生もしっかりしているようです。
おわりに
これから初めて“離島で働きたい”人も多いでしょう。どんなところなのか、自分でも務まるかなど、いろいろな不安があるかもしれません。
でも大丈夫!希望の離島の特徴なども丁寧にコンサルタントが教えてくれますよ。
それから、今回は都会→離島という流れでお伝えしましたが、実はこの逆パターンもあります。それが“都会応援ナース”です。
こちらも短期間の募集だったり、地域が限定されることもありますが、やはり短期間で、これまでとは違う環境で自分を試してみたい人には、向いているかもしれませんよ。