看護師の仕事ってハードワークですよね。中には看護師の仕事がつらくて、次の転職は看護師以外の職種でと考えている人もいるのではないでしょうか。
しかし、いざ転職を考えたときに
「病院以外で働いたことないし…」
「看護師資格しか持っていないし…」
と不安に思う人は多いですよね。
もし今、あなたが看護師以外に資格がなかったとしても大丈夫です。
看護師の臨床に関する知識、患者さんとのコミュニケーションや管理能力、緊急時の判断や対処などの経験が、病院以外の他職種で働く際にも大きな武器となるということを知っていますか?
今回は、病院以外で看護師資格を活かすことが出来る、他の職業について詳しく紹介していきます。
病院以外で看護師資格を活かすことができる3つの職業
看護師の資格や経験、スキルなどは病院で看護師として働くことだけでなく、他の様々な職種でも活かすことができます。
ケアマネージャー、MR(医薬情報担当者)、医薬関連機器や器具の営業や開発などは、看護師資格や経験からいち早く戦力となれる職種ではないでしょうか。
ケアマネージャー
ケアマネージャーとは
日常生活を送るために、何らかの支援や介護が必要であると認定された人が、適切なサービスを受けられるようにするために、 介護サービス計画(ケアプラン)を作成する専門職のことです。
介護サービス計画を作成する上でも、看護師としての経験やスキルは大きな武器になります。医学的な面で介護スタッフだけでは判断しにくい部分は、看護師の経験があればより的確な判断をすることができ、要介護者の状態にも最適なプランを作成することができるはずです。
ケアマネージャーの実際の求人情報
では、実際のケアマネージャーの求人情報をみてみましょう。
大手看護師転職サイト看護roo!で見つけました(2018年7月)。
こちらの応募資格は、正看護師の資格をお持ちの方、ケアマネージャーの資格をお持ちで実務経験のある方と明記されており、まさに看護師としての経験とスキルを期待されている求人といえますね。
さらに、こちらは介護の求人情報サイトカイゴジョブからの情報です(2016年1月)。
未経験者でも応募が可能です。ただし、給与はケアマネージャーとしての経験値や勤務するエリアなどによって変わるようですので確認が必要ですね。
経験者だと求人の選択肢は増えますが、未経験者でも求人はあるようですので、チャレンジはしやすいかと思います。
ケアマネージャーになるためには
ケアマネージャーになるには国家試験に合格する必要があります。その後、介護支援専門員実務研修の課程を修了し、介護支援専門員証の交付を受けると、晴れてケアマネージャーになれます。
でも看護師なら大丈夫。看護師としての実務経験が5年以上あれば、受験できます。(介護支援専門員実務研修受講試験に合格するためには、保健、医療、福祉に関する一定の資格と一定の実務経験が必要です)
国家試験も、高齢者施設、高齢者への医療を提供するような施設での看護師実務経験があれば、それほど難しくはないでしょう。また、国家試験の問題も一部ですが免除される部分もあります。あとは必要な研修を受ければ良いのです。
試験の難易度は年々高くなってはいるようですが、医療と介護、どちらの世界でも仕事ができますので、興味のある人にはオススメです。
MR(医薬情報担当者)
MR(医薬情報担当者)とは
病院や診療所を訪問して、自社の医薬品について少しでも多く知ってもらうために、製薬情報を提供するという営業職にあたります。
MR(医薬情報担当者)の実際の求人情報
では、実際のMR(医薬情報担当者)の求人情報をみてみましょう。
こちらは、求人情報・転職サイトDODA(デューダ)からの情報です(2016年1月)。
MR未経験者、資格が無い人でも応募が可能です。新人研修はもちろんのこと、MR認定資格を取得するためのサポート体制もあるので、挑戦しやすいと思います。このような、MR未経験の求人は希少です。MRとしての実務経験が2年から5年あると選択肢は増えるようです。
MR(医薬情報担当者)になるためには
MRの資格は必須ではありませんでしたが、近年医療知識を向上させるために、MR認定証のない営業の訪問を禁止する医療機関もあるようです。
製薬会社で営業活動をする以上は、MR認定試験で資格を取得する必要があります。実際に調べた求人情報でも、MR認定資格が必須条件になっている求人がほとんどでした。
営業相手は医師や病院ですので、医療や薬に関するお話をする際、臨床経験などを持った看護師ならより現実的な話をすることもできますし、時には相談を受けることもあるでしょう。
時には英語の論文を読んだり、MR認定試験に合格したりと、勉強することはたくさんありそうですが、一般会社員になりますので、基本的にはカレンダー通りに休めたり、夜勤がないなどのうれしい特徴もありオススメします。
医薬関連機器や器具の営業や開発(クリニカルスペシャリスト)
医薬関連機器や器具の営業や開発(クリニカルスペシャリスト)とは
看護師の資格を活かして、医薬品や医療機器メーカーなどの療機関以外への就職・転職する看護師が増えています。このような働き方はクリニカルスペシャリストと呼ばれ、自社製品(医薬品や医療機器)の販売営業、デモンストレーション・プレゼンテーションなど、広い範囲で専門的な業務を担当します。
医薬関連機器や器具の営業や開発においても、看護師としての経験は大いに役立ちます。
医薬関連機器や器具の営業や開発(クリニカルスペシャリスト)の実際の求人
実際のクリニカルスペシャリストの求人情報をみてみましょう。
こちらは医療機器メーカー専門の転職エージェントライプニツ・リサーチからの情報です(2016年1月)。医療機器専門商社の求人情報です。看護師資格者が必要なクリニカルスペシャリストの求人は少ないのですが、実際に調べるといくつか見つける事が出来ました。
待遇は企業の規模によってまちまちですし、外資か日本企業かによって求められる能力なども変わってきます。
医薬関連機器や器具の営業や開発職になるには
看護師資格以外に特に必要な資格がある訳ではありませんので、看護師としての実務経験や自分の能力をが活かせる企業を見つけなければなりません。採用が決まれば、一般職員として勤務することになります。
看護師として現場で働いていた経験は、利用者(医師や患者)などへのサポート、現場のニーズに応えた医薬関連機器や器具への開発に役立つことがあるはずです。
例えば、実際の利用シーンを想像できるわけですから、製品の説明やトレーニングも、スムーズに取り組めるのではないでしょうか。
また、この機器を使う患者さんの様子はどうか、この器具をどうやって改良すればより患者さんが使いやすくなるかなど、看護師経験から生まれるアイデアはきっと役に立つと思います。
プラス1 コンサルティング営業
医療・介護分野で経験を積まれて新たなステージで活躍されたい方に、医療用品のコンサルティング営業という職業もあります。
こちらは看護師転職サイトマイナビ看護師でみつけました。(2018年7月)。
こちらの会社は、毎月の売上目標やノルマに縛られず、日々の行動目標の達成に主眼においているため、一般の営業職とは働き方がちょっと違うかと思います。
おわりに
看護師の資格や経験は、実に様々な分野で求められている
上記以外にも、細やかな気配りができる看護師であれば工場などでの商品の品質管理にも可能性はありますし、コミュニケーション能力はサービス業で発揮することができます。
講師やアドバイザー、インストラクター、トレーナーなども看護師の指導経験が活かせる職種だといえるかもしれません。
このように看護師の資格や経験は病院で働く以外にも様々な場所で求められています。自分に合った仕事・働き方を探して、病院以外で働くという選択肢も大いにあることを知っておくといいでしょう。
病院以外で看護師として働きたい方は、こちらの病院以外で看護師資格活かせる仕事とは?人気の職場8つを紹介!もご覧ください。