”職場”というところは一日の大半を過ごす場所です。
実際に働いてみる前に可能な限り、自分に合う・合わないをしっかりチェックしておくことは非常に大切です。
それでは、一体どのような職場が看護師にとって”働きやすい職場”といえるのでしょうか?
個人の希望条件はそれぞれですが、一般的に働きがいのある“魅力的な医療現場”には共通点があります。今回はその3つの共通点についてご紹介します。
看護師が働きやすい魅力的な職場の3つの共通点
病院や看護部の理念に共感できる
組織は大小の規模に関係なく理念やコンセプトを持っています。
がん治療を集中的に施するのか、最新の治療を提供するのか、患者の自己治癒力を高める治療を提供するのかなど、理念が存在することでそれぞれに特色が生まれます。
病院や看護部の理念によって、目標となる課題や発展していく方向性も定まるといえるので、自分が看護師として、病院や看護部の理念に共感できるかということは重要なポイントです。
病院の看護部サイトには、看護理念も掲載しています。
例として、まず東京医科大学病院の病院理念を見てみましょう。
続いて、看護部のサイトにある看護理念も見てみましょう。
”温かな心のこもった看護”とし、”私たちは、常に都会の中のオアシスのような存在となり、患者さんに家族愛を感じさせる『温かな心のこもった看護』を提供し続けたいと思っています。”
”私たちは「笑顔=良質の看護」と考え、大切にしているのです。笑顔を大切にできる看護師は、すでに看護師という専門職の一歩を踏み出しているということなのだと思います。”
とありました。
病院理念である「人間愛」「奉仕の精神」を元に、看護理念が設けられているのがわかります。また、以下の先輩ナースからのコメントからも、一貫した理念が行き届いていることが見受けられます。
このように、病院理念、看護理念が行き届いた職場では、自分が業務を行う上で何を年頭において業務を行えば良いのかがわかるので働きやすく、魅力がある職場と言えますね。
ワークライフバランスへの配慮
医療機関に関わらず、一般的に人材を大切にしていない職場は離職率が高くなる傾向にあると言えます。
ワークライフバランスに配慮した取り組みがなされているかどうかは、離職率や福利厚生の実際の利用状況などからも知ることができます。
それでは、例として”ワークライフバランスの取組み”が行われている、山梨県の上野原市立病院 看護部のサイトを見てみましょう。
看護部だけではなく、病院全体でワークライフバランスが共有されている点はとても働きやすそうですね。
このように、ワークライフバランスの推進を行う医療機関も増えているようです。看護師が自分のライフスタイルに応じた働き方ができ、長く働き続けられる職場なのかも大きなポイントとなります。
チームとして機能している
院内でのスムーズな連携やこまめなコミュニケーションは、効率的にチーム医療に取り組んでいるかどうかの判断になります。
院内でのチーム医療の中で、看護師が実際にどのような役割を担っているのかも重要ですね。
では、東京慈恵会医科大学葛飾医療センターで行われているチーム医療の中での看護師の業務を見てみましょう。
ここでは、すべての医療チームは載せていませんが、東京慈恵会医科大学葛飾医療センターでは、認定看護師や専門分野の療養指導看護師は、医師・薬剤師・栄養士等と共同して専門的視点でいくつかの医療チーム活動を行い、患者さんの状態改善や現場教育に大きな役割を発揮しています。
他職種との連携がうまくでき、チーム医療が機能しているということは、患者さんの状況に適格に対応した医療が提供できます。また、医療の質の向上や現場の意識を高めることにもつながりますので、看護師にとってもやりがいもあり、魅力的な職場といえるのではないでしょうか。
看護師が働きやすい職場 その他の魅力について
看護師が働きやすい魅力的な職場には、自分と同じような考えで、その職場に惹かれた人材が集まりますので、それだけでも働きやすい職場であると言えます。
また、院内の設備がきれい、医療機器が整っているなどの点に魅力を感じる看護師もいるかと思います。
看護師の自分にとって働きやすい職場はどのようなところなのか、まずはしっかりと見極め、就職・転職活動の際にはそのようなポイントを重視することをおすすめします。
おわりに
働きやすい魅力的な職場に転職するためには
看護師として働く上でお給料や休日などの条件にだけ囚われてしまうと、先に話したような看護師にとって働きやすい職場で働く機会を逃してしまうことにも繋がります。
看護師が働きやすい魅力的な職場で自分も働くためには、就職活動時の面接でも、積極的に質問をして現場の雰囲気などに関する情報を得ておきましょう。また、職場を見学できるようであればなるべく参加し、一緒に働くことになる看護師たちや働く環境を自分の目で見てみることも重要ですよ。