実は泌尿器科は働きやすい!? 元 泌尿器科看護師に聞いた仕事内容と実際の求人情報

こんにちは椿です!

突然ですが、皆さんが思う泌尿器科のイメージってどのようなものでしょうか?

  • 泌尿器という名称がちょっとはずかしい
  • 患者はお年寄りが多いんでしょ?
  • さらに男性患者で、比較的元気な人が多い
  • 男性看護師が多く、女性看護師は浮きそう…
  • 患者にセクハラされそう…
  • スキルアップできなさそう…
  • 腎臓内科と何が違うかわからない

こんなことが思い浮かぶことが多いと思います。

 

ちょっとマイナスなイメージが多いために、泌尿器科は特殊な科と敬遠されがちなんですが、実は学べることが多く、働きやすい科なんですよ。

 

まず、千葉県の総合病院の泌尿器科に2年間勤めていた看護師Sさんの体験談をご紹介します。

  • 男性患者さんや男性看護師は、他の病棟に比べるとやはり多かった。
  • 比較的動ける患者さんが多く、入院期間も短いです。
  • 排泄や生殖器の疾患が多いため、デリケートな部分が多いです。
  • しかし、オペ後の尿道留置カテーテルを抜去するのは他の手術をする病棟でも同じですし、トイレ介助や入浴介助などの密着した場面はあまりありません。
  • 男性患者からのセクハラは、特に気にならなかった
  • 基本的な解剖生理や外科的な技術が身につくので、とてもいい経験になった。

だそうです。

セクハラが気になる程度ではないことや、外科的な技術が身につくというのは、なんだか意外ですよね!

 

今回は、泌尿器科での勤務経験がある看護師Sさんに、泌尿器科の領域、特徴、一日の仕事の流れ、身につくスキル、メリット・デメリットは何なのか、詳しく聞いてみました!

後半では泌尿器科の実際の求人情報もいくつかピックアップしてご紹介しちゃいますよ。

 

そもそも、泌尿器科の領域って?

泌尿器科の領域は腎臓副腎尿管膀胱尿道からなる尿路系がメインの診療科です。
それでは、泌尿器科で扱う主な疾患と、主な手術をみてみましょう。

泌尿器科で扱う主な疾患

  • 悪性腫瘍(がん)・・・膀胱、前立腺、腎盂、尿管、精巣など
  • 前立腺肥大
  • 尿路結石・・・腎杯、腎盂、尿管、膀胱、尿道
  • 膀胱炎腎盂腎炎
  • ED(クリニックなどで対応することが多い)

 

泌尿器科で行う主な手術

  • 尿路結石・・・体外衝撃波砕石術(ESWL)、経尿道的尿管砕石術(TUL)
  • 前立腺・・・経尿道的前立腺切除術(TUR-P)、前立腺生検
  • 腎腫瘍・・・腎(尿管)摘出術(開腹、鏡視下)
  • 膀胱腫瘍・・・膀胱前摘出術、新膀胱造設術、尿管皮膚瘻造設術、腎瘻造設術、回腸道管造設術
このように前立腺精巣睾丸などの男性生殖器を扱っていることから、THE男!の科のイメージが強まっているのだと思います。

 

腎臓内科との違い

よく腎臓内科と何が違うのか、疑問に思う看護師も多いと思います。

  • 腎臓内科の場合は腎不全で腎機能が低下した場合は、人工透析へ移行するなどの対応をします。
  • 泌尿器科の場合は、腎臓に結石がある場合や、腫瘍がある場合は外科処置します。

このあたりの認識が、看護師の中でも曖昧な人は多いと思いますから、いまサッと覚えちゃいましょう~

病院によっては腎臓内科や人工透析も同じ病棟になっているところもあるようですので、注意しましょう。

 

泌尿器科の特徴

泌尿器科の特徴といえば

  • なんといっても、入院期間は短く、男性の患者の割合が多い
  • そして、泌尿器科は排泄と生殖器というデリケートな部分を扱うため、男性看護師が多い
  • 膀胱関連の疾患は女性の患者が多いため、病院によって差はあるが、男女比7:3程度。Sさんの病院では、前立腺関連と尿路結石の患者さんが半分程度占めていた。
  • 患者の年齢層は50代~80代の方が多い。
  • 他の病棟と比べて、オペや入退院のサイクルが早いため、意外と慌ただしい。
  • また、基本的にナースコールも点滴や抗生剤、術後の初回歩行時や痛み止めが欲しいなどが多く、整形外科や脳外科のように車椅子でトイレ介助、入浴介助という重労働は少ない
  • 寝たきりの患者もいるが、割合としては少ない。慢性期病棟などにある認知症で夜徘徊したり、点滴抜去してしまったりなどのトラブルもほとんどないため、抑制などもしない

となります。

女性患者も疾患によっては診ることになるので、同性の役割は大きいと思いますね。

 

泌尿器科のある1日の働き方

下記の表は、泌尿器科に勤めていたSさんが実際に働いていたときの、基本的な一日の流れです。泌尿器科に関連する事をメインに書いてみました。

時間 予定 看護師の動き
 8:30  申し送り ・朝一番(9時入室)のオペ患を受け持っている人から申し送りを受ける
・受け持ちは6~8人、オペ患は1~2人
 8:50  挨拶回り、清拭 ・自分で動ける人やシャワー浴の人が多いので、清拭タオルを渡しつつ受け持ち患者さんへ挨拶
ウロストミー(尿路ストマ)のチェック
 9:30  医師による回診 ・オペ患の包交など
(業務分担で看護師1~2人が回診担当につく)
 10:00  受け持ちラウンド ・受け持ちの点滴交換、抗生剤投与(抗がん剤もある)
尿チェック
・オペ前準備(ルート確保、オペ着や弾性ストッキングの着用など)
・検査出し
 11:00  オペ出し ・オペ患の入室
・オペ後準備(ベッド準備や酸素、モニター類)
 11:30  昼食休憩 ・午前中にオペが終わった場合、昼食中に術後バイタルが重なることも
 12:30  検温、ラウンド ・受け持ちのバイタル測定
ウロストミー(尿路ストマ)尿チェック
・生活習慣指導や導尿ウロストミー指導をやることも
 13:30  オペ迎え ・ベッドやストレッチャーでお迎え
オペ中の尿量を必ず確認
灌流液(かんりゅうえき)の指示確認
 14:00  オペ後30分
バイタル
・基本的な術後観察に加え尿量・尿性状チェック
 14:30  オペ後1時間
バイタル
 検温残り、記録 ・カルテへ記録 尿回数・尿量・尿性状を記載
 16:00  最終ラウンド ・点滴交換や抗生剤投与
ウロストミー(尿路ストマ)尿チェック
 16:30  オペ後3時間
バイタル
・基本的な術後観察に加え尿量・尿性状チェック
 17:00  夜勤へ申し送り ・当日オペ患の情報は詳しく時系列に沿って
(特に屯用薬を使用したときはきちんと時間も報告)
尿回数尿量尿性状に異常がある人は詳しく
 17:30  業務終了

 

みなさんの科と比べてどんな印象を持ったでしょうか?

1日を通して泌尿器科ナースの働き方をみてみると、外科的な部分が多いこともあって、意外にテキパキ働く様子がイメージできると思います。

また、患者さんの健康状態を変化を見逃さないように、頻繁に尿のチェックをしているな~とも感じますね。

 

泌尿器科で身につく5つのスキル!

泌尿器科は特殊な科だから、身につくスキルもやっぱり特殊なのかな?と思いがちですが、意外や意外、泌尿器科に転職すると、学ぶことが多いとSさんは言っています。

それでは、Sさんが実務を通じて感じた、身につくスキルについてご紹介していきましょう。

 

1. 尿道留置カテーテルの挿入(導尿含む)が上手くなる

泌尿器科というだけあって、排尿トラブルで導尿や尿道カテーテルを留置する患者さんは多いです。

前立腺肥大がある人だとなかなかスムーズにいきません。尿管損傷のリスクがあり、医師にバトンタッチすることもありますが、いつの間にかコツを覚えて、研修医の先生より上手くなっていることもあります。

病院によっては、男性の尿道留置カテーテルの挿入は医師が行うところもあるようです。

 

2. 尿路ストマについて詳しくなる

泌尿器科では腫瘍による膀胱全摘出などの患者さんもいるため、尿路ストマの管理や指導も行います

また、一言で尿路ストマといっても、膀胱か尿管か腎臓なのかで種類も違います。

皮膚トラブルを起こしやすい場所でもあり、スキンケアも含めたトータルケアができるようになると、訪問看護や在宅でも仕事に生かす事ができます。

特に在宅の人は寝たきりで排尿トラブルを抱えることも多いので、将来的に在宅へいきたい人は経験しておくといいでしょう。

 

3. 開腹、鏡視下、経尿道的の手術を学べる

泌尿器科は診療範囲が広く、それぞれ術式があるため、看護ケアの内容も変わってきます。

大きく分けると、開腹、鏡視下、経尿道的の手術です。

開腹や鏡視下では全身麻酔がメインですが、経尿道的手術の場合には下半身麻酔(脊椎・硬膜外)で行います。

これらの麻酔の違いだけでも看護の注意点は違ってきます。

Sさんは看護師経験4年で泌尿器科へ転職しましたが、初めての外科病棟だったこともあり、とても勉強になり、役立ったと言っています。

 

4. IN/OUTバランスなどの計算に強くなる

これは個人差があるかもしれませんが、Sさんが整形外科に勤めていたときは、基本的にはきちんと飲んでいるか出ているか程度の判断(手術以外ですが)で、IN/OUTを細かくチェックすることはあまりありませんでした。

しかし、泌尿器科の場合、IN/OUTのバランスで排尿障害や術後合併症の早期発見に繋がるので、申し送り時にもきちんと報告することが多いです。

  • そのため、泌尿器科の術後の患者さんのウロバッグの目盛りは一般科よりも細かく、循環器やICUで使用するような10mlずつの目盛りのものを使うこともあります。
  • また、一般科であれば1日のIN/OUTバランスを計算する時間(0時か6時)で1回計算するところを、泌尿器科の場合、1~3時間ごとの尿量チェック、各勤務帯でトータル計算する場合もあります。
  • さらに、持続灌流といって患部の止血目的や血液凝固でカテーテル内がつまらないようにする専用の液を、3WAYの尿道留置カテーテルから尿とは別ルートで流し続けることもあります。

その場合は、灌流液として体内に入ったINを引いた量が尿量となるため、様々なタイミングで計算することが多いです。

 

5. 抗がん剤治療の知識も身につく

泌尿器科でも膀胱がんや腎臓がんなどの患者さんもいます。

手術だけでは再発のリスクが高まるため、抗がん剤治療を行うケースも多いです。

抗がん剤の場合、抗がん剤スケジュール(投与する方法や順番などが決められている)や副作用などの勉強にもなります。

かなり特殊な業務のため、スキルとして身についていると、他の病棟のがん治療でも経験を生かすことができます

<椿の注目ポイント>
これらのように、泌尿器科といっても外科的な知識や技術だけではなく、抗がん剤治療や在宅にまで関係する経験が身につけられるようです。

 

泌尿器科で働くメリット

上記であげたスキルが身につくことはもちろん、それ以外にも働くメリットはあるとSさんは話していました。

 

1. 男性看護師がいるため、ドロドロした女の戦いは少ない

Sさんがいた病棟は看護師30人弱に対して男性看護師4人でした。

多いか少ないかは微妙なラインですが、日勤では必ず1人はいたので、泌尿器科の患者さんで同性を希望された時はとても頼りにしていました。

また、女性だけの病棟にいると先輩から後輩に対しての陰口やいじめのようなこともありましたが、男性看護師がいると言葉遣いに気をつけるようになるのか、それほどキツイ言葉を使う人はいませんでした。

和気あいあいとさっぱりしていた印象です。中には同じ職場で付き合って、結婚という人も過去にいたようなので、驚きです。

今、ちょっと人間関係で疲れているナースには、選択肢のひとつとして考えてもいいかもしれませんね。

 

2. 流行の病気などがないため、忙しさの変化はない

季節的な流行があるインフルエンザや胃腸炎などの病気とは違い、1年通してあまり変化がない泌尿器科疾患。

そのため、先月はすごく忙しかったけど、今月はすごい楽といったようなことは少ないかもしれません。

また、緊急手術もほとんどないため、忙しさの変化で疲れてしまうことは病棟でもクリニックでも少ないと思います。

平常業務に戻った時に、落差でドッと疲れてしまう経験があるナースにはいいかもしれませんね。

<椿の注目ポイント>
意外なところで働きやすさのポイントが分かりましたね。そういわれてみれば、内科などではインフルエンザや胃腸炎などの感染症で、一時的に患者さんがドッと増えたりすることがあり、大変です。しかし、泌尿器科はそのようなことが少ないというのは、かなりポイントが高いと思います。

 

泌尿器科で働くデメリット

1. 男性患者さんに嫌がられることも

手術や診察のためとはいえ、デリケートな部分を出すことに抵抗がある男性も多いです。

「男性看護師さんいないの?」と言われることで、最初はショックなときもありました。

しかし、反対の立場から考えれば当たり前の事なので、途中から全く気にしなくなります。

逆に、患者さんの心理的負担を軽減できるような、言葉かけなどを実践できるようになります。

 

2. セクハラはあるの?

また、よく心配されるセクハラですが、セクハラ自体は多いのかと言われると、そこまで実感したことはありませんでした。

そういった言葉を発する患者さんは、きっと恥ずかしいことや不安を隠すためだったりするのではないかと思うようになったからです。

執拗に迫られるのはまた別ですが、基本的に軽く流すのが一番です。

<椿の注目ポイント>
泌尿器科の悪いイメージは、この部分なんでしょうね。しかし、その中でも上手くコミュニケーションを通して、回避する方法が身につくこともあります。

 

3. 尿の処理が多い

生理的に無理という人もいるでしょう。

尿量をチェックするために蓄尿しているところもありますし、尿道留置カテーテルを挿入している人も多くいます。

それを時間で破棄するのは看護師の役目です。

しかも、膀胱炎や結石、血尿がある場合は臭いがキツイ場合があるのもかなり気になります。

尿の処理に対応できることは、看護師としても最低限求められるところですが、常にチェックせざる得ない環境は、泌尿器科の宿命といったところでしょう。

<椿の注目ポイント>
現在は様々な医療用品も増えてきて、尿の臭いをとるようなグッズなどもあります。それらを上手く使い、工夫しているようですね。

 

ここまで、泌尿器科の領域、特徴、一日の仕事の流れ、身につくスキル、メリット・デメリットなど、実際に働いていたSさんに詳しく聞いてみましたが、ちょっと働いてみたいかな~と興味を持たれたナースもいると思います。

泌尿器科の求人の特徴と求人内容

総合病院などの場合、泌尿器科は腎臓内科や別の科と混合病棟であることも多いです。

そのため、泌尿器科単科で探すのはかなり求人が限られます

さらに、クリニックなども泌尿器科で多くありますが、病棟と同じように他の診療科と一緒になっていることが多いです。

クリニックでは求人への応募に対して、イメージからか敬遠されてしまいがちなので、給与を高めに設定しているところも多くあります。

 

それでは、実際の求人情報をご紹介していきます!

1.女性専用病棟がある泌尿器科医院の求人情報

今回は看護師転職サイトの看護rooで、病院の泌尿器科の求人をみつけました。

こちらの一番のポイントは女性専用病棟があるということです。

患者さんにとっても嬉しいことですが、看護師にとっても看護ケアにあたりやすい環境といえます。

透析病棟と一般泌尿器科も分けられているため、自分のやりたい分野が明確になっている場合は、希望が出しやすいですね。

また、看護配置が7:1をとっていて、平均の受け持ち患者さんが4~6人ということで、比較的一人一人に対して時間をかけてケアにあたれると思います。

さらに、ママさんナースに嬉しい24時間託児所も併設されています。

※参照:看護roo!

 

2. 泌尿器科クリニックでの求人情報

マイナビ看護師では、泌尿器科クリニックの求人をみつけました。

病棟で働くのはちょっと…という人にはクリニックの求人もあります。

内科や皮膚科の診療も行っているクリニックですが、驚きなのが土日祝日休みというところです。

クリニックの場合土日はどちらか勤務であることが多いですが、そのようなこともありませんので、予定が合わせやすいです。

また、勤務時間も8:30~17:30までと、比較的クリニックでは早くに仕事を終えて帰れるのが特徴です。

ママさんナースやプライベートもしっかり充実させたい人におすすめです。

参照:マイナビ看護師

 

まとめ

泌尿器科という少し特殊な科ということで、デリケートな部分は抵抗があるかもしれません。

しかし、きちんと自分の中で仕事と割り切ってしまえば、比較的働きやすい診療科ということが、Sさんの話からわかりました。

また、診療科目の範囲も広いので、いろいろと学べることができ、これから看護師として必要な知識やスキルもきちんと身につけることができます。

泌尿器科への転職を検討中の方は、看護roo!マイナビ看護師などの転職サイトを上手に活用して、転職を有利にしていきましょう!

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