看護師の働く場所は沢山あります。大学病院や民間病院、個人病院や中には企業の看護職員として働くという方もいらっしゃいますね。今回は大学病院で働く看護師に注目してみます。
大学病院の特徴
大学病院は、教育機関という役割があり、一般の医療施設よりの教育制度が充実しています。もし看護研究を希望するのであれば、大学病院に就職するといいでしょう。知識が増えるので、必ずキャリアアップに繋がります。注射や採血は看護師がするイメージですが、大学病院だと注射や採血は研修医がする病院が多いです。配属される科にもよりますが看護師が注射をする大学病院はあまりないようです。それに対して、個人病院だと医師の指示で看護師が注射や採血をしますよね。もし技術を身に付けたいということであれば民間病院や個人病院を選ぶといいでしょう。
大学病院だと新卒採用のように毎年募集をかけている病院が多いです。多いところだと100名以上募集する病院もあるようです。大学病院の看護師は、注射もしないし楽だと思われがちです。実は全くそんなことはありません。民間病院や個人病院では手術できない患者や、珍しい疾患の患者がいらっしゃいます。業務もナースコールに出ながらモニターを見る、更に何人分も患者を同時進行で看護するのです。同時に手術や検査のイベントもあったり、急変やお看取りもあったりします。全然楽なんてことはなく、募集する人数も多ければ辞めていく人数も多いのです。更に、研修に参加する機会が多いので、レポートを書いたりすることが増えます。どちらかというと座ってする業務が他の病院よりも多くなります。
給与
給与面だとどうでしょうか。大学病院などの規模が大きい病院だと、基本給は低い設定となっているところが多いです。それは残業時間が長いためです。しかし、ボーナスの支給や手当は、中小規模の病院よりかは支給額が大きいと言われています。中小規模の病院だと、ボーナスは1ヵ月から2カ月分くらいが相場となっており、大学病院では4ヶ月から6ヶ月分が支給されるので、他の病院と比べると高いと言えます。普段忙しい分、夏や冬の長期休暇制度がある大学病院が多いようです。
環境
環境面だと大学病院は感染管理などがしっかりしているので、安心して働く事ができます。重傷者や感染者も多くいらっしゃるので、緊張感は常に漂っています。勉強にはなりますが、精神的には少しきついですね。
最近の医療の方向として、採血や点滴挿入といった処置は、医師だけではなく看護師も担うようになってきており、IVナースと呼ばれる方も増えてきています。IVナースとは資格認定を取得した、血管内カテーテル留置などに優れた技術をもっている看護師のことです。
大学病院では、急性期や慢性期に関わらず、最先端医療に携わる機会が、一般医療施設より多いと言えます。患者の明るい未来を創るために看護師も一回り以上に成長できる病院と言えるでしょう。