企業看護師の求人は、基本的に欠員補充であることが多いため、常に募集がある訳ではなく、あったとしても小規模な募集となります。 その一方で、非常に魅力的で人気の高い職種でもあるので、多くの看護師が企業看護師になりたいと目指しています。
そのため、求人募集があると多くの看護師からの応募が殺到してしまい、ものすごい倍率に上がってしまいます。看護師業界は売り手市場なのですが、企業看護師に関しては完全に買い手市場と言えるでしょう。
企業看護師になることは難しいことですが、その前の段階である面接に進めることすら難しい事なのです。チャンスはそれほど多くはありません。
ですので、面接に進める場合にはしっかりと事前の準備をして、対策をしておくことが肝心です。そこで、面接を突破するために必要な事前準備や面接時に気をつけたい事をご説明します。
また、筆記試験もありますので、そのための勉強も必要です。尚、一般的な看護師の転職面接の場合は、婦長や看護師マネージャーが面接官を務める事が多いのですが、企業看護師の場合は看護の知識がない人事担当者や総務担当者が面接官となるケースが多いようです。
ここではそんな人気の企業看護師になるために、どうすれば企業の面接を突破できるのかについて6つのコツをお伝えします。
その1:面接三種の神器を練りに練れ!
「面接の三種神器」と呼ばれるものがあります。それは、「志望理由」「転職理由」「自己PR」の3点です。面接や職務経歴書を作成する前に、この3点をじっくりと考える必要があります。
- <志望理由>
- まずは「自分が将来どのような看護師になりたいのか?」と「どのような生活スタイルを理想としているのか?」の2点について考えてみましょう。そして、そのことが今回の応募理由につながるような「志望理由」になるようにする必要があります。
- <転職理由>
- 今の病院ではなく、新しい環境に転職をしたいと考えていると思いますが、その理由を改めて考え直してみましょう。現状の不満と改善したいと思っている事を思い付くまま書き出してみて、その中でどうしても受け入れられないことと、仕方がないと思っている事を分けてみましょう。自分の頭の中が整理できると思います。
- <自己PR>
- 自分のPRできる部分で、且つ企業看護師の仕事に役立つ事を考えてみましょう。また、PCスキルや英会話等のビジネスで役立つスキルがあれば、全て書き出して下さい。
その2:魅力的なストーリーを!
その1で考えた「面接の三種神器」を、「自己PR」「転職理由」「志望理由」の順に並び替えて、一貫制のあるストーリーになるように考えてみましょう。
そのストーリーが、「応募している会社の企業看護師になる事」に繋がっているということが非常に重要です。しっかりと考えてみてください。
その3:職務経歴書を作りこむ!
職務経歴書は、「①職務経歴」「②取得資格等」「③自己PR」の3つのパートで構成されます。
- <職務経歴>
- 「病院名」「在職期間」「経験職種」「雇用形態」「職務内容」の順番にまとめていきます。
複数の病院での経験がある場合は、古い経験から順番で構いません。 - <取得資格等>
- 看護師資格はもちろんのこと、他の資格がある場合は取得月とあわせて記入して下さい。また、資格がなくても、ワードやエクセルが使える場合はどの程度の操作ができるのかを記入して下さい。
- 尚、職務経歴書はワードやエクセル作成されるのが一般的です。余り凝った書類にする必要はなく、なるべくシンプルで見やすいものにして下さい。その他に手書きの応募書類がある場合は、なるべく丁寧で読みやすい字で記入することを心がけてください。
- <自己PR>
- その2で考えた内容を適度な長さにまとめて記入しましょう。単なるPRではなく、その会社に応募した理由に繋がる流れにすることがポイントです。
その4:企業の研究はバッチリと!
面接前には、応募する会社のことをしっかりと調べておきましょう。ホームページの確認は最低限必要なことです。
面接時にもしっかりと受け答えできるようになるためにはしっかりと企業の研究を行うことが大事です。あなたの周りにその会社の社員や取引先の社員がいる場合は、色々と話を聞いておくと面接を有利に進める事ができます。
その5:面接時のマナーやタブーを守ること!
企業の面接は、病院での面接よりもかっちりとしている事が多いので、ビジネスマナーに気をつけましょう。面接にはふさわしい服装でのぞみ、丁寧な言葉遣いでハキハキと話すことが肝心です。
遅刻してしまったり面接中に携帯電話がなってしまったりすると、その時点でNGとなってしまう事もあるので、注意が必要です。
当たり前のことでもありますが、はじめて企業の面接を受ける場合には特にこの点に注意してくださいね。
その6:コミュニケーション能力は非常に重要!
企業看護師は未経験者でも採用される可能性があります。
それは、採用基準が人間性重視だからです。看護師としての最低限の技術と知識があることは当然ですが、その事に追加してコミュニケーション能力を重視している傾向にあるようです。
希望される方は、日頃から、上記の様なポイントをしっかり押さえた準備をすることが大切です。準備に自信がない方は、登録している人材紹介会社へ相談してみることも、一つの手かもしれませんね。
企業の面接を突破するために
いかがでしょうか?
企業の面接を受ける際には、上記でお話しした6つのポイントをしっかりとおさえて面接に臨むことが重要です。重要なのは病院とは違うということです。
このように企業の面接を受ける際にはプロの意見を聞くことも非常に有意義です。
たとえば人材紹介会社の多くはコンサルタントによるアドバイスを受けることができます。登録することで無料でそのサービスを受けることができますので、初めての企業面接を受ける際にはコンサルタントのアドバイスを受けることもおすすめです。