平成24年1月の東京労働局の発表によると、全職業の平均求人倍率は、0.96倍となっています。なかでも、一般事務の求人倍率は0.21倍と非常に厳しい状況です。その一方で、看護師の求人倍率は5.38倍と非常に高く、完全な売り手市場の状態です。
この傾向は決して一時的なものではなく、ここ数年は似たような状況で看護師の求人倍率は高止まりしている状態で推移しています。また、季節変動もなく、どの病院も常に看護師不足の問題には頭を悩ませています。
そのため、看護師資格のある方が病院の看護師に転職しようとした場合、比較的容易に新たな職場を探すことができます。
しかし、企業看護師に関しては全く状況が異なります。
企業看護師は人気の求人?!
看護師には、高い専門性がありスキルもありますので、病院等の医療現場以外の様々な企業からのニーズは年々高まってきており、企業看護師の仕事のバリエーションも増えてきています。
しかしそれでも、医療現場からの募集と比べてしまうと、圧倒的に求人件数が少ないのが現状です。
しかも、こちらの記事で紹介したとおり、企業看護師は看護師が不満を持ちやすい夜勤・不規則な勤務体系の問題をクリアする事ができるので、非常に人気があります。
限られた枠に対して、ものすごい量の応募があるため、企業看護師になることは、大変難しい事なのです。
最近増えてきている企業看護師は、
- 治験コーディネーター(CRC)
- 臨床開発モニター(CRA)
- クリニカル・スペシャリスト
の3職種です。
ただ、増えてきていると言っても、それほどたくさんの募集がある訳ではありません。求人倍率は、看護師よりも一般事務の倍率を参考にした方が市況を正しく見極められます。
企業看護師の求人を見つけるには
企業看護師の求人は、一般的な求人サイトや求人情報誌ではなかなか見つけることができません。なぜなら非公開で募集をかける事が多いからです。
企業看護師の求人募集案件を見つけるための近道は、看護に特化した人材紹介会社に登録する事です。
そして紹介会社の担当者には、「企業看護師を希望していること」と「その業務をこなせるだけのスキルがあること」をしっかりと伝えておかなければなりません。
企業看護師の求人は自分一人で転職活動をしていても見つかりにくいので、人材紹介会社をしっかりと活用することが転職活動を成功させるためのカギを握る、といえます。