看護師が転職を考えるきっかけは、『結婚・出産などによるライフスタイルの変化』、『スキルアップを考えたとき』、『人間関係に悩んだとき』 など、人によって様々ですよね。
でも、実際に転職しようと思った時に、「この時期に良い求人はあるのかな?」「ボーナスの査定に響くかも…」など、転職のタイミングって悩む看護師も多いのではないでしょうか。
勢いで辞めてしまうのも気分的にはスッキリしますが、せっかく転職するならば条件やさまざまな手当などで損はしたくないもの。
今回は、看護師が転職するのに良いタイミングについてお話しします。
看護師の転職に良いタイミングとは
まず、”看護師の転職に良いタイミング”とは、どんな時期なのでしょうか。
ちょっと考えてみましょう。
看護師求人の数が多い時期
求人数が多い時期には、転職活動が活発になるので、普段出ない空き求人枠が出やすくなり、自分が考えている以上の求人に出会うチャンスが増えます。
普段なかなか出なかった人気病院や企業看護師などの求人も出る場合があるので、自分の希望を叶えるチャンスが広がります。
転職活動の時間を確保できる時期
転職活動にかかる期間は人により異なりますが、求人比較や、病院リサーチなどの情報収集から内定までには大体1ヵ月~2ヶ月はかけたいところ。
それを考えると、遅くとも入職をしたいタイミングの3ヵ月前ぐらいから準備を始められると安心です。
では、『求人数の多い時期』について、そもそも世の中ではいつ頃なのか見てみましょう。
世の中の求人数が多くなる時期とその理由
下の図は、転職サービスDODA(デューダ)が、中途採用の活動時期が決まっている企業を対象に、募集が多い月をたずねたアンケートの結果です。
参照:採用担当者のホンネ 〜中途採用の実態調査-2011年2月7日発表|転職サービスDODA(デューダ)
こちらの図を見ると、1年間を通して実際に中途採用の募集が最も多くなるのは3月〜4月、次に9月〜10月という事がわかりますね。
3月〜4月、9月〜10月はそれぞれ期の変わり目にあたります。
これら期の変わり目に企業の中途採用の募集が多くなる理由は
- 半期ごとの事業計画に基づき、期の変わり目に必要な人員を募集するため
- 新卒社員と同じタイミングで中途採用者の研修や教育を行いたいと考えるため
- 期末に退職者や異動者が多くなり、それに伴う人員を確保する動きをとるため など
が考えられます。
企業によっては、決算前に余った予算を使って、人材採用に投資をするというところもありますね。
では、私たち看護師の求人数が多くなる時期はいつなのでしょうか。
看護師の求人数が多くなる時期とその理由
看護師の求人数が多くなる時期は、年間を通して4つの波があるといわれています。
- 3月~4月:年度の変わり目
- 7月:夏のボーナス支給後
- 9月~10月:期の変わり目
- 12月:冬のボーナス支給後
時期ごとに、その理由を考えてみましょう。
3月~4月:年度の変わり目
3月~4月は、やはり何といっても、一番“人が動く時期”です。
学校の卒業にあわせて新人看護師の入職も多くなりますので、新人看護師と同じタイミングで研修を受けたいと、この時期に転職を合わせる看護師もいます。
また、病院などの医療機関にとっても、3月~4月は人材採用にある程度投資もできるため転職してきた看護師を受け入れやすいタイミングです。
7月:夏のボーナス支給後
夏のボーナス支給後は、“仕事は辞めるけど、ボーナスだけはきっちり受け取りたい!”とか、“年度替わりでの転職を見送ったけどやっぱり転職したい”という看護師側の欲望から、退職希望者が増えます。
そういった人手不足解消のために看護師求人が多くなる時期と考えられます。
9月~10月:期の変わり目
病院などの医療機関の運営や企業経営を1年単位で考えると、9月~10月はちょうど前期・後期の変わり目です。
この時期は、
- 病院や教員の場合:後期の病院・学校運営に向けた人員確保の強化
- 企業の場合:後期の企業経営や新規事業に向けた人員確保の強化
などの理由から、看護師の求人数がそれなりに増える時期と考えられます。
12月:冬のボーナス支給後
冬のボーナス支給後は、夏同様に“仕事は辞めるけど、ボーナスだけはきっちり受け取りたい!”とか、“仕事を早めに辞めて少し休んでから、4月入職をしたい”という看護師側の欲望から、年末を区切りに退職希望者がとても多くなります。
病院の場合は、”4月に向けて退職者が増える”、あるいは”思ったほど新卒看護師の内定が決まっていない”などの理由から、多くの求人を出すようになります。
さらに、4月入職を見込んだ“良い求人情報”が多く出回る時期でもあります。
ここまでで看護師の求人数が多くなる時期はわかりましたね。
では、以上を踏まえて、看護師にとってベストな転職タイミングはいつなのか考えてみましょう。
看護師にとってベストな転職タイミングとは
看護師求人が多くなる”4つの波”のいずれかの時期
今の仕事・職場にまだ少し耐えられる(!)という看護師にオススメです。
先程紹介した、看護師の求人が多くなる4つの波に転職を合わせると、やはり良い求人に巡り合える可能性が高くなります。
これには少しでも早めの準備が必要ですので、転職したい時期の2~3ヶ月前から動き始めると、希望の求人を狙いやすくなるでしょう。
ただし、すでに今の仕事・職場に耐えられない!という看護師さんは、時期を待たずに転職しても良いと思います。
その場合は仕事をしながらの転職は大変ですので、看護師専門の転職サイトのキャリアアドバイザーに相談して、サポートを受けながら転職活動を行うとよいでしょう。
4月入職を見込んだ求人が多く出回る時期
新しい事に挑戦したい看護師や、ブランクのある看護師には、研修体制の整う4月入職のタイミングを見込んだ時期がおすすめです。
一般的に4月採用に向けての求人数が増えるのは、11月後半から12月と言われています。
今すぐ転職活動できない看護師も、せめて1月には本格的な転職活動が始められるように、少しでも早くからの準備が必要です。
早い企業は4月採用に向け11月後半から12月にかけて求人を出し始めますよ。
この時期は、4月入職を狙う看護師も多くなりますので、今からでも、ライバルに負けないように早め早めに転職活動をはじめると良いでしょう。
賞与算定期間のロスが少ないタイミング
”仕事は辞めるけど、ボーナスだけはきっちり受け取りたい!”と考える看護師は、年間のボーナス支給額がなるべく減らないように、賞与算定期間のロスが少ないタイミングを狙って転職活動をはじめましょう。
そのためには、まず現職の賞与算定期間・賞与支給時期など『ボーナス支給規定』を確認することが必要です。
その時期を確認せずに、上司に転職の意志を伝えてしまうと、ボーナス支給額が減った!全くもらえなかった!ということになりかねません。注意しましょう。
ただし、ボーナスにこだわり過ぎて、転職のタイミングを逃さないように!
まとめ
転職するベストなタイミングは、看護師ひとりひとりの今の状況や転職理由によって変わります。その時期を逃さないように、まずは余裕をもって転職の準備を始めましょう。
看護師の転職に良いタイミングは、他の看護師も良い求人に巡り合う機会が多くなりますので、転職活動が活発になり、競争も激しくなるといえます。
同時期に多くの方が動きますので、何度も言いますが早ければ早いほど有利といえます。
競争が激しいと、みんなが良いと思う人気求人から埋まっていきますので、人より早く行動した人程良い結果を得られるでしょう。
良い条件・人気の求人を狙うなら早めに行動することが転職成功の鍵となりますよ。