専門学校の教員になるには、厚生労働省認定の専任教員養成講習会に参加しなくてはなりません。
その専任教員養成講習会は何について、どのくらいの期間学び、費用はいくらかかるのか? 気になるところではないでしょうか。
講習会の内容
専任教員養成講習会には主に基礎分野、教育分野、専門分野の3つの内容があり、厚生労働省が「専任教員養成講習会教育内容及び目標」を定めています。
基礎分野 ー看護教員として必要な基礎知識を学ぶー
ものの見方や考え方を広げ、教育の対象である学習者の理解を深めることを目標に、生命倫理学や人間関係論・哲学などを学びます。
学校によってはプレゼンテーション論やリーダーシップ論、情報科学(データ解釈)などを学ぶところもあるようです。
教育分野 ー教育の原理を系統的に学ぶー
教育の本質、教育方法、技術学習過程、教育評価の基本理論を学びます。
学生にわかりやすい授業を提供するために、基本的な教育に関することを学びます。
専門分野 ー看護学の教授、学習活動に関する理論を学ぶー
看護教育制度・看護教育方法論にはじまり、看護教育実習などを行っていきます。
より専門的に看護学を教えるにあたり、講義授業や技術演習の方法など、学習指導案を作成し模擬授業を行ったりもします。
みんなでその評価をして、実際に教員になった時どのように授業展開すればよいかを学びあいます。
講習会の期間・場所について
講習会は都道府県の委託をうけた業者が定められた期間にあわせて実施しています。
一部の大学では専任教員養成コースが開設され、あわせて看護学の学士が取得できる大学もあります。
カリキュラム変更にともない、これまで6カ月の受講であった講習会は延長され、教育に関して充実が図られるようになりました。長いところでは1年間実施する都道府県もあります。
これまでは、講習会が開催される都道府県としないところがあるなど、都道府県によって偏りがあり、地方に住む看護師にとっては受講しにくさがありましたが、e-ラーニング制度の導入などにより、長期間になっても、どこに住んでいても受講しやすい環境が整い始めました。
費用についてはまちまちです。
大学の専任養成コースもいれると20~60万円と幅があります。
しかし、専門学校によっては講習会参加費用をすべて学校側がもち、長期出張扱いで基本給を支払ってくれるところもあります。
おわりに
専門学校は専門職育成を目的にしている学校ですから、プロを育成するプロ(専任教員)になることは、たやすいことではありません。
臨床経験しかない看護師から講習会に参加すると、初めは苦しいと感じる人もいるようです。
でも、教育の現場に出るにあたり、こんなに細かく教育について指導してもらえることは後にも先にもないとのこと。とてもよい経験になるそうです!
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