看護教員とは、看護師を養成する学校で生徒の指導を行う教員のことです。
看護専門学校、高校の看護科、大学や短大の看護学科によって教員に必要な資格は異り、転職方法も変わってきます。詳しくは「看護教員の就職方法と資格取得方法は目指す教育機関によって違います」で説明していますので、こちらも併せてご覧ください。
今回は看護教員の、給料、勤務体制(正社員・非常勤・待遇など)についてお話ししていきますよ。
看護教員の給料について
看護学校教員の給与は、国公立・私立・法人など学校の母体がどこにあるかによって給与体系が異なります。
高校看護科・大学の場合
たとえば、公立高校看護科や大学の場合であれば公務員に準ずる扱いになります。
およその目安として各地方自治体のホームページに地方公務員給与俸給表が公開されていますので参考にしてください。
最終学歴が専門学校卒か短大・大学・大学院卒かによって基本給は異なります。
私立高校看護科では、学歴だけではなく一人ひとりの経歴によって給与が変わります。
俸給表としての提示もないため、就職するときに双方で確認しておく必要があります。
専門学校の場合
看護専門学校では付属病院の俸給表に基づき決定していることが多いようです。
看護科主任は病院師長と同等、など取り決めがあるようです。
付属病院の看護師と看護教員が人事異動で行き来することがあることから、俸給表の号俸を途切れないようにしている背景もあるのかもしれません。
いずれにしても看護師として病院に勤務しているころに比べると、夜勤手当や時間外手当がありませんので、基本的には給与はさがることになります。
看護教員の勤務体系について
休日について
「看護師で勤務していた時と比べると給与がさがる」と聞くと、ちょっぴり残念な気持ちになることもあるかとは思いますが、休日が確保されていることは利点といえます。
学園祭やオープンキャンパスなど休日出勤もありますが、就業規則が週休2日と規定されれば、ほぼ毎週土日は休日になります。
また祝日やお盆、お正月、ゴールデンウィークなどカレンダー通りに休日がとれますし、学校によっては夏季休業中には学生がいないため、長期にまとめて有給休暇を取ることができるところもあります。
時間外手当について
給与の面でも示しましたが、看護師の時のように時間外手当はありません。
公立高校教諭であれば、部活動の顧問をすれば顧問としての時間給が支払われるところもあるようですが、0時間目授業や放課後7時間目授業など規定時間外に強化授業として行っても手当はでません。
大学では研究のために時間外勤務することも少なくないようですが、残念ながら手当はでないと思ったほうが良いようです。
待遇について
待遇については、基本的には正社員扱いになります。
大学によっては実習時の臨床引率担当(実習補助教員)や研究助手として1年契約勤務という非常勤募集をしているところもあります。
病院勤務のように産休明け後の時短勤務(9時出勤して14時に帰宅するなど)は業務上困難であり、導入しているところは少ないかもしれませんが、産休・育休を導入している教育期間はたくさんあります。
では、実際の看護教員の求人をみてみましょう。
看護教員 実際の求人について
1. 学校法人首都医校の求人(東京都)
こちらは、看護roo!に掲載されている学校法人首都医校の求人情報です(2016年1月)。
新卒、未経験でも応募が可能ですが、経験によって給与が変わるので確認が必要です。
土曜日は隔週のお休みですが、夏季休暇19日は魅力的ですね。
2. 板橋中央看護専門学校の求人(東京都)
こちらも、看護roo!に掲載されている板橋中央看護専門学校の求人情報です(2016年1月)。
ブランク可でも応募が可能なのは嬉しいですね。こちらも経験によって給与が変わるので確認が必要です。日勤のみ土日祝が基本的にお休みなので、子育て中の方にも働きやすい職場だと思います。
おわりに
小さな子供がいる母親の場合や家族の介護をしている場合など、急な事情で職場をお休みせざるを得ないことがあります。病院勤務であれば、たとえ夜勤ができなくなっても、誰か代わりに働いてくれることもあるでしょう。
でも教員の場合、代わりになる教員の絶対数が病院の看護師数とは違うため、実習指導や修学旅行の引率中は、私的な事情で休みを取得しずらい状況があります。
給与や雇用条件だけでなく、自分のおかれている環境も視野にいれて、看護教員の仕事を選択する時期を考えましょう。
看護教員については残念ながらいつでも求人がある、というわけではないようです。
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また、「看護教員として働くメリット・デメリットをあなたは知っていますか?」では、実際に看護教員で働くメリット・デメリットを詳しく紹介していますよ。ぜひご覧ください。