看護師になるためには、学校へ行き資格試験に合格する必要があります。
しかし、看護師になることをゴールにしては勿体ない!
看護師にだって、さらに上を目指すキャリアアップの道はあるのです。
今回は、看護師ならではのキャリアアップについて考えてみます。
その1.正看護師資格の取得(准看護師)
看護師として仕事をするには、正看護師(国家資格)あるいは准看護師(都道府県資格)の2つがあります。
実際に仕事をしていると、資格の違いによる業務内容の差はあまり感じないかもしれませんが、例えば就職・転職をする時に関係してくることもありますし、何といってもお給料の面では差が出てくるのが現実です。
基本給が違えば必然的にボーナスも変わってきますし、生涯賃金という長い目でみると、大きな差が生じてしまいます。
もし今現在、准看護師資格で留まっている人は、まずは正看護師資格を目指しましょう。
その2.認定看護師や専門看護師資格の取得
看護師の資格制度として、認定看護師と専門看護師があります。
いずれも看護協会による認定資格ですが、大きなスキルアップにつながることもあります。
例えば、認定看護師の糖尿病看護を取得した場合、医療機関によっては看護師による専門外来を開設しているところもあります。
もちろん医師による診察と上手く連携する必要はありますが、医師からの話では不足しがちな日常生活の注意点について詳しく指導したり、フットケアを重点的に行ったりという仕事を任されたりもします。
また、医療機関が企画する市民向け公開講座などで講師を務めるというお仕事をすることもあります。
そもそも、その道のプロとして、自分の得意分野での知識と経験が認められた資格ですから、とことんまでその道を追求することができます。
資格取得により看護師としても、とても大きなやりがいに繋がると思いますよ。
その3.進学して助産師や保健師になる
看護師としての課程を終えているのであれば、さらに進学して助産師や保健師になる、とう道もあります。
助産師の場合
助産師であれば自分自身が出産の介助をすることになりますし、いずれは助産院などを開業することもできます。
ある程度の規模の病院であれば、産科病棟と産科外来のスタッフは全員助産師、というところもあるようです。
保健師の場合
保健師であれば、学校の保健の先生や自治体の保健師を目指すこともできます。
保健=健康な生活を維持する、という目的がありますから、病気やケガの予防を考える、公衆衛生的なお仕事が中心になります。
それぞれに必要な資格が違ってくるため、そのための勉強も専門的になりますが、これもスキルアップの1つと言えるでしょう。
その4.留学して他の国の看護について学ぶ
日本の看護大学を卒業して看護師資格を取得していれば、アメリカやカナダ、イギリスなどに留学し、日本以外の国の看護を学ぶことが出来ます。
留学先の国での資格を取得すれば、その国で看護師として仕事をすることもできるのです。
例えば、アメリカの場合、日本の看護師よりも、もっと自分で考えて仕事をする=看護ケアを実践するというスタイルが一般的です。アメリカでの看護師の資格も2種類あるようですが、いずれにしてもアメリカ国内での資格取得が必要です。
特に憧れている国がある人は、ぜひその国に留学して、実際に働いてみることをおススメします。自分に合った働き方ができる国は日本だけとは限りませんし、永住できる可能性もあります。
その5.転職する
例えば、アナタが循環器病棟の看護師として働いており、もっと自分の知識や看護技術を向上させたいと考えたとします。
あるいは内科病棟に勤務していて、がん患者さんへの看護をもっと勉強したいと考えたとします。その時、今の病院でその希望は叶えられますか?
看護師という仕事は、ある程度の期間で異動することが基本です。そこに自分の意思はあまり反映してもらえず、希望しない部署に異動となることも珍しくありません。
それならいっそのこと、自分がもっとスキルを上げたい、より一層勉強したいと思う科の専門病院へ転職するのはいかがでしょうか。
認定看護師や専門看護師も、その道のプロといえる資格です。しかし、その資格を取得せずとも、例えば循環器の専門病院に転職すれば、内科・外科・外来などの違いはあるかもしれませんが、循環器看護という道を極めることもできるでしょう。
あるいは、癌専門の病院であれば、症例数の多い癌から希少癌まで、あらゆる種類の癌看護という専門性を高めることができます。そこでの経験は、後にきっと役立つ時が来ます。
もしアナタが、いずれは認定看護師や専門看護師を取得したいと考えているならば、専門性の高い病院に転職し、知識と技術のスキルを向上させることが、その夢の近道になるかもしれません。
おわりに
いかがでしょうか。看護師には看護師なりのスキルアップがあります。そして看護師と一言でいっても、そのスキルは様々です。
例えば、子どもたちに将来の夢を尋ねると「看護師さんになる!」という声も聞きます。
しかし、実際に看護師の勉強を始める頃には、看護師になることをゴールにしないで欲しいと思います。
自分が看護師としてどんな仕事をしたいのか、どんな分野でプロとなりたいのか、長い看護師人生の将来を見据えたスキルアップを、目指してみませんか??
なお、今回の記事では看護師のキャリアアップってどんなやり方があるの?という少し広い内容で書きましたが、男性がキャリアアップを目指す上で気をつけるべきことについて「男性看護師のキャリアアップに必要な3つの条件とは?」という記事で取り上げています。もし興味がありましたらご一読ください。