一般的に、“看護師は給料が高い”というイメージがある傾向にあります。
地域や病院の形態により、多少の差はありますが、実際の平均年収は400万円を超えるくらいです。(参考:看護師の平均年収データ)
しかし「業務内容に対して給料が低い」と感じている看護師も多く、転職理由の上位には、給料が少ない、ということも常にランクインしています。サービス残業も多くあるので、時給換算すると、びっくりする様な金額になることも良くあります。
ここではそんなお給料問題を抱える看護師の経験をいくつか紹介します。
ケース1 実際には手取り額が下がった…(埼玉県 女性)
看護師の紹介会社を利用して就職をしました。面接では、以前に働いていた時の給料より払うと言われていたのですが、実際には提示されていた給与よりも、手取りが2万円ほど低くなってしまっていました。
さらに、1ヶ月の試用期間があり、その期間はお給料がさらに低くなっていました。試用期間については紹介会社も聞いていなかったそうです。
それに加えて、職場での人間関係も嫌になり、転職することを決めました。現在は、派遣で短期の仕事をしながら、次の病院をさがしています。
ケース2 業務は多忙、でもお給料は…(愛知県 女性)
デイサービスの看護師として勤務していましたが、基本給は介護福祉士と同じで、看護師の資格手当が千円高いだけでした。手取りは13万ほどです。
看護師としての業務はもちろん、入浴の介助など介護福祉士と同じような業務や事務、掃除までをこなします。そんな中で看護師として責任は変わらず付いてきます。
記録や処置物品の整理などは、介護員と同じ仕事を済ませてから行うので、もちろん残業も増えます。それなのに、残業手当は全く付きませんでした。
介護員とあまり変わらない待遇や人間関係が嫌になり、5年以上勤めましたが昇給もほとんどなく、転職しました。
ケース3 日勤でもよい条件で働いています(神奈川県 女性)
病院内の会議や、勉強会などの時間外勤務が多く、拘束時間が長い職場で働いていました。人間関係はそれなりに良い職場でしたが、自分に費やす時間もなく、さらにお給料も低いうえに、残業代もつきませんでした。
母子家庭ということもあり、子どもの将来のためにもっと給料の良い職場で働きたいと思うようになり、転職を決めました。
夜勤も考えましたが、子どもがいるため、家事と仕事と両立できることを考慮し、残業がなく前職よりも高い給料の所を探しました。人材会社数社とハローワークに相談し、いくつか条件に合う病院を見つけ、今はお給料も上がり、希望に沿っている病院に転職することができました。
やっぱり給与の問題は非常に大切
いかがでしょうか?
お給料の問題はやはりすごく大きな問題でもあります。看護師として働く以上多忙なのは理解している人も多いようですが、それに見合ったお給料でない場合にはやはり上記のような問題も出てくるようです。
そのほかにも、
- 病院の会議や勉強会に参加しても、すべてサービス残業扱いになってしまった
- 年間の昇給の額が千円に満たず、将来に不安を感じた
- 看護師としての資格、責任を鑑みてもらえないような金額だった
- 就職したものの、実際に働いてみると、提示されていたお給料よりも低かった
このようなケースも多く聞きます。
しかし上記のケース3のように、転職をきっかけに希望の給与をもらえるようになったケースも少なくありません。
もし今の職場での給与に不満を抱いているのであれば、よりよい条件で働くことができる職場を探してみるのもよいかも知れません。