導尿 一時的導尿

導尿 一時的導尿【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2012年7月9日
最終更新日:2021年01月29日
(変更日:2021年1月29日) ※

目的

尿道から膀胱へカテーテルを挿入して、尿を体外へ排出させる

必要物品・準備

  • 滅菌手袋
  • 消毒セットおよび消毒薬
    ※消毒薬は粘膜への刺激が少なく消毒効果が高いイソジン液を使用することが多い
  • 局所麻酔用ゼリーまたは潤滑剤
  • 導尿用カテーテル
  • 尿器
  • 滅菌ガーゼ
  • 防水シーツ
  • バスタオル

方法

  1. 患者さんの導尿の目的を説明し、理解と協力を得る
  2. 必要物品を準備し、スクリーンやカーテンなどで仕切り、適切な体位をとる
    • 男性の場合:仰臥位となり、両下肢を軽く開いて、上半身と下半身で掛物(バスタオルやタオルケット)を分けて掛ける
    • 女性の場合:仰臥位となり、両下肢を軽く開き、両膝を立てて両足をそれぞれバスタオルなどで覆う

    ※患者さんの足元に必要物品を置くことを説明し、足や掛物で汚染しないよう注意する

  3. 手洗いをし、消毒セットを開いて無菌状態でセッティングする
    • 滅菌トレイ上に、カテーテル(中身のみ)、消毒綿球、セッシ等を用意する
    • 消毒用綿球に消毒薬をかける、カテーテルの先端にしっかりと局所麻酔用ゼリーまたは潤滑剤を付けておく(局所麻酔用のゼリーや潤滑剤が少ないと患者に苦痛を与えてしまう可能性がある)
  4. 滅菌手袋をはめる
  5. 尿道口周囲を消毒する
    • 男性の場合:自分の利き手ではない方で包皮を下げて亀頭を出し陰茎を軽くもちます。利き手にセッシ等を持ち、尿道口周囲から下方向へ、らせんを描くように消毒する
    • 女性の場合:自分の利き手ではない方の母指・第2指で大陰唇(小陰唇)を開き、尿道口を露出させ(基本的には前面から背面方向へ)消毒する
  6. 滅菌手袋をした手、あるいはセッシなどを使用して、カテーテルを尿道から挿入する
    • 男性の場合:陰茎を腹壁に対して垂直にして軽く保持し、尿道口から20㎝程度挿入し、途中で抵抗を感じる部位(球部尿道)まで挿入したら一旦陰茎を前傾させて進める
    • 女性の場合:小陰唇が閉じないように保持したまま、利き手でカテーテルを持ち、4~6㎝程度挿入する
    尿の逆流が確認できれば、そこから2〜3cm程度カテーテルを進めるが、それ以上のカテーテル挿入は必要ない
  7. カテーテルの先を尿器の中に入れ、排尿させる
    • 尿の流出を確認できたら、陰茎や陰唇を保持している手を離す(カテーテル自体は抜けないように保持)
    • 排出が減ってきたら恥骨上部を軽く圧迫し膀胱内の尿を全て排出させる
  8. カテーテルを抜去し、患者さんの体位を戻し、寝衣を整える

観察項目

  • 尿の量、性状、色、混濁や浮遊物の有無、異臭の有無など

アセスメント

  • カテーテルの挿入はスムーズに行えたか
  • 緊張を和らげるような声掛けをしたか
    ※緊張すると尿道括約筋が収縮してカテーテル挿入がスムーズにできないことがある

注意点

  • 尿道口から内部は無菌状態であるため、清潔不潔の区別をしっかり行う
  • 途中で痛みがあったり挿入が困難な場合は尿道狭窄、男性の場合はさらに前立腺肥大も考えられるため、カテーテルを細くしたり、無理な場合は医師へ報告する
  • 導尿は苦痛や羞恥心を与える行為であるため、必要性と合わせてこの点も十分に説明し、理解してもらうことが大切である
看護師が導尿を実施するかどうかについては所属の医療機関の方針に従うこと(男性の導尿については、看護師が実施をしない医療機関もある)
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