創外固定中の管理
創外固定中の管理【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2014年11月12日
最終更新日:2018年11月27日
(変更日:2023年12月26日) ※
目的
- 創外固定中の管理について理解を深め、適切なケアを行う
- 創外固定は、骨髄炎、感染性偽関節や開放骨折など病変部や骨折部の直接的な処置が困難な場合の固定、骨や関節の変形矯正、骨延長の目的で施行される
必要物品・準備(創部洗浄の場合)
- 摂子
- ガーゼ
- 綿棒
- 弾性包帯(あるいは布製カバー)
方法
創外固定中のケアの場合
- 布製カバーを創外固定器に合わせて作るよう指導する
- 布製カバー(綿)は縦の幅が創外固定器の長さ+15~20cm、横の幅がリングの外径+15~20cmの長方形型の布を用いると良い
- 布を広げ、上下の横幅の中央部分をそれぞれ内側に折り返して縫う
- 縦幅の中央部分を互いに筒状に縫い合わせ、横幅の部分に紐かゴムを通す
- 着脱しやすいよう衣服にも切り込みを入れるなどの工夫を行う
- 創外固定に伴い、足関節の可動域に制限が生じる場合、足底板などを利用して尖足を予防する
- 足底板のワイヤーは痛みが起こらない程度に引っ張り、常に装着できるようにする
創部洗浄の場合
- 綿棒やガーゼを使用して、丁寧に洗浄する
- ピン刺入部以外の皮膚を洗う
- ピン刺入部から外側へと綿棒を用いて洗う
- ピンの周囲に浸出液や血液が付いている場合は、十分にふやかしてから汚れを落とす
- ピンごとに綿棒を新しい物に交換しながら近位から遠位へ洗浄する
- 感染しているピンがある場合は、そこから洗浄する
- 創外固定器からピン、ピン刺入部から皮膚の順番にガーゼ交換を行いながら、水気を拭き取っていく
- ピン刺入部から浸出液が出ている場合は、ガーゼを巻く
- 弾性包帯あるいは布製カバーをする
身体を洗う場合は、カバーや弾性包帯を外し、創外固定部に汚れが付かないよう、最初に身体を洗った後、創外固定部の洗浄を行う
観察項目
- 骨折部や創部の疼痛の有無
- 創部からの出血や浸出液の有無
- 循環障害の有無(動脈の拍動状態、冷感、浮腫、皮膚・爪の色、プレッシャー反応)
- 末梢神経障害の有無(しびれ、疼痛、知覚鈍麻、神経麻痺)
- 深腓骨神経麻痺(第1~2趾間のしびれ母趾背屈制限)
- 坐骨神経麻痺の有無
- ピン刺入部の発赤、腫脹、疼痛、浸出液、ゆるみの有無
- 関節拘縮の有無
急性期の場合、コンパートメント症候群によって神経麻痺症状が起こることがある
アセスメント
- 創外固定器には片側支柱型、リング型がある
- 片側支柱型には、オーソフィクス、モノチューブなどがある
- 骨折部の固定や、単純な骨延長の場合に使用される
- 骨折の初期固定にはホフマンⅡが用いられることが多い
- リング型にはテーラースペーシャルフレーム、イリザロフがある
- 強いな固定が必要な場合や大きな変形の矯正に用いられる
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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