認知症患者本人への問診
認知症患者本人への問診【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2015年5月18日
最終更新日:2015年5月18日
(変更日:2015年4月17日) ※
目的
- 認知症患者本人への問診について理解を深め、適切なケアを行う
概要
- 認知症の診断は問診をはじめ、診察や検査結果などを加味して総合的に診断される
- 画像検査や血液検査のみでの診断はできない
- 問診や知能検査だけでの診断はできない
- 問診の内容としては、症状、既往歴、ADL状況などがあげられる
問診の進め方
- 以下の様子が確認できたら、認知症である可能性が高い
- 簡単な質問に返答ができない
- 何に関しても「できます」と答える傾向がある
- 本人から正確に情報が得られない場合は、家族にも問診を行い、客観的な情報を得る
評価のポイント
問診により、認知症かどうかを見極めるポイントは、以下のとおり
- 改訂長谷川式スケールや時計描画テストなどの検査を行った結果、明らかに点数が基準を下回った
- 知能検査で基準を超える点数を取っても、家族などが本人の言動や行動に対する”異常”を指摘している
- 知的障害は認められず、これまで普通に社会生活が可能であったが、日常生活に支障をきたすようになった
- 意識障害(せん妄など)がないときに診察しても、認知症の症状がはっきりと出ている
アセスメント
- 認知症の診断は、問診と知能検査を主体に行い、矛盾がないことを確認するために画像検査を行う
- 症状と画像診断に食い違いが生じている場合、症状を優先させるとよいといわれている
- 認知症には治療法によって、病状の進行を止めることができるケースがあるので、早期発見は重要である
- 認知症の早期発見によって症状の進行が食い止められると、患者の自己決定権を尊重することが可能となる
- 早期発見・早期治療により、本人だけでなく家族のQOLも高める効果が期待できる
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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