摂食・嚥下の基礎訓練3 舌運動
摂食・嚥下の基礎訓練3 舌運動【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年5月21日
最終更新日:2013年5月21日
(変更日:2013年5月10日) ※
目的
- 舌の筋力を強くすることで、舌全体の動きを改善させる
方法
舌の全身運動(粗大運動)
- 舌を前方に可能な限り突き出す
- 舌を後方に可能な限り引っ込める
- 1と2を数回繰り返す
- 上口唇に舌の先をつける
- 下口唇に舌の先をつける
- 4と5を交互に数回繰り返す
- 両方の口角に対し、左右交互に舌尖をつける
舌先の自動運動
- 可能な限り、口を閉じ、両頬の内側を、交互に舌で押す
- 舌先を上に挙げて、上側の歯茎を押す
- その状態から続けて上顎の奥側に向かって、なぞるように舌先を動かす
- 出来る限り舌先で奥までなぞり、「ら」と発音しながら舌先を前方に戻す
観察項目
- 舌の運動動作の状態
- 食物の口腔内保持の有無と程度
- 口腔内の食物残渣の有無と程度
- 発音時(舌尖音・奥舌音)の明確度
アセスメント
- 舌の運動機能が改善されることにより、咽頭への食物の送り込みがより良好になる
- 舌の運動機能を評価する場合
- 舌の運動そのものの動作(上下・左右の動きの状態、突出・後退の程度)
- 口腔内においての食物残渣の程度
- 舌先を活用した発音(タ行)、舌の奥を活用した発音(カ行)の明確さ
などが指標となる
注意点
- 運動がうまくできない患者の場合は、口唇に蜂蜜などを塗り、それを舐める動作をしてもらっても良い
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