検体検査5 血清蛋白検査のポイント
検体検査5 血清蛋白検査のポイント【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年5月14日
最終更新日:2018年06月14日
(変更日:2013年5月9日) ※
目的
- 血清中の蛋白を分類し、身体の健康度、栄養状態や病態を簡易的に調べる
必要物品・準備
- 採血用シリンジ
- 血性蛋白検査用スピッツ
※真空採血管の場合、真空採血管(スピッツ)、翼状針またはベネジュクト針など - 駆血帯
- 患者名等のラベル
- アルコール綿
- 非滅菌手袋
観察項目
総蛋白(TP)
- 正常値:6.8-8.3g/dL
- 高値の時:高度脱水症、慢性炎症性疾患、慢性の感染症、自己免疫性疾患、多発性骨髄腫など
- 低値の時:栄養失調、ネフローゼ症候群など
アルブミン(Alb)
- 正常値:3.8~5.3g/dL
- 高値の時:脱水
- 低値の時:蛋白質の摂取不良(低栄養、吸収不良症候群など)、急性感染症、肝臓疾患における合成能の低下、甲状腺機能亢進症など
アセスメント
- 正常範囲から逸脱している数値の理由を検討する
- 検査条件などによる手違い、測定ミス、計算違いの有無についても確認する
- 総蛋白(TP)
- 血清または血漿内に含有している全ての蛋白の総称
- 臥位と比較した際、立位は生理的変動で検査の値が10~15%程度高値となる
- 冬より夏、女性より男性の方がやや高値である
- 運動後には血液濃縮によりやや高値となる
- アルブミン(Alb)
- タンパク質の中で最も量が多く、全体の50~70%を占める
- 物質運搬や膠質浸透圧維持などの機能を持つ
- 蛋白と同じように、生理的変動が起こる
- 臥位より立位、冬より夏、運動後に高値となる
- 成人に比べ乳幼児の場合は低値となる
注意点
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に関しては本記載内容とは対応が異なりますので、必ず各病院ごとに作成されている感染症ガイドラインに従ってください。
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