MMTスケールによる筋力判定とは
MMTスケールによる筋力判定とは【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年5月17日
最終更新日:2013年5月17日
(変更日:2016年12月22日) ※
目的
- 各部位における筋力の状態を評価する
- 患者の日常生活援助の具体的な提案・援助を行う
特徴
- 道具を使用することなしに患者の骨格筋の筋力全てを0~5までの計6段階で評価する
筋力分類の基準
- 0(O:ZERO)筋収縮は認められない
- 1(T:TRACE)わずかに筋収縮が認められる
- 2(P:POOR)重力を除外すれば全可動域が動く
- 3(F:FAIR)重力に逆らって完全に動く
- 4(G:GOOD)ある程度の抵抗を加えても、重力に逆らって完全に動く
- 5(N:NORMAL)更に強い抵抗を加えても、重力に逆らって完全に動く
- 評価時の大きなポイントは、担当する部位に該当する筋肉を用いて、重力に逆らって持ち上げることが可能かどうかという点である
- MMT3以下の評価の場合は、再現性に優れているため、信頼度が高い
- 全ての骨格筋に対し、評価が可能であるため、骨格筋ごとに行えば、筋力低下の原因がどこの運動障害により起こっているのかが明確になる
注意点
- MMTは6段階の評価によって筋力の有無を評価できるが、各等級の間隔(0~5までの程度)は均一ではない
- MMTは絶対評価ではなく、あくまでも該当する筋肉における相対評価なので、別々の筋肉を比較しても無意味である
- MMTは指示が正しく理解できることが前提条件である
意識障害などで、前提条件を満たしていない場合
- 痛み刺激を加えたときに、重力に逆らって払いのけ動作がある場合は最低でもMMT3との評価ができる
- 痛み刺激を加えたときに、水平方向で全可動域の動きがあれば、MMT2との評価ができる
- 全可動域ではなくても、ある程度の動きがある場合はMMT1との評価ができる
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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