検体検査14 血漿蛋白検査のポイント
検体検査14 血漿蛋白検査のポイント【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年6月3日
最終更新日:2018年06月13日
(変更日:2013年5月29日) ※
目的
- 血漿中の蛋白質量の変化により、色々な疾患の病態や全身状態を推測する
必要物品・準備
- 採血用シリンジ
- 検査用スピッツ
※真空採血管の場合、真空採血管(スピッツ)、翼状針またはベネジュクト針など - 駆血帯
- 患者名等のラベル
- アルコール綿
- 非滅菌手袋
観察項目
β2マイクログロブリン(β2Mg)
- 正常値:血清1.0~1.9 mg/L 尿 230 μg/L以下
- 高値の場合:感染症、炎症性疾患、慢性腎不全、自己免疫疾患など
運動や妊娠でも増加する場合がある
フェリチン
- 正常値:男性39.4~349 ng/mL 女性 3.6~114 ng/mL以下
- 高値の場合:急性白血病、多発性骨髄腫、再生不良性貧血、ヘモクロマトーシス、悪性リンパ腫など
- 低値の場合:潜在性鉄欠乏性貧血、鉄欠乏性貧血など
アセスメント
- 正常範囲から逸脱している数値の理由を検討する
- 検査条件などによる手違い、測定ミス、計算違いの有無についても確認する
- β2MGは腎障害がある部位の推察に有効であり、透析アミロイドーシスの場合は高値に傾く
- フェリチンは体内での鉄貯蔵量の目安となり、貧血の検査や治療効果の指標となる
- 炎症性疾患や悪性腫瘍がある場合、β2MG・フェリチンともに非特異的に上昇することがある
注意点
- フェリチンの検査を行う場合は、事前に鉄剤の使用や輸血歴の確認が必要である
- 慢性疾患を持つ患者の場合は鉄欠乏状態であってもフェリチンの低下を認めない場合がある
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実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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