検体検査16 腫瘍マーカー検査のポイント
検体検査16 腫瘍マーカー検査のポイント【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年6月3日
最終更新日:2018年06月13日
(変更日:2013年5月29日) ※
目的
- 癌の治療効果判定やスクリーニングあるいは癌の種類や部位、進行度などを調べる
必要物品・準備
- 採血用シリンジ
- 検査用スピッツ
※真空採血管の場合、真空採血管(スピッツ)、翼状針またはベネジュクト針など - 駆血帯
- 患者名等のラベル
- アルコール綿
- 非滅菌手袋
観察項目
CEA
- 正常値:5.0ng/mL未満
- 高値の時:肺がん、胃がん、結腸がん、食道がん、直腸がん、膵がん、乳がん、胆道がん、転移性肝がんなど
AFP
- 正常値:20.0ng/mL未満
- 高値の時:肝硬変、肝細胞がん、慢性肝炎、転移性肝がん、先天性胆道閉鎖症、肝芽細胞腫、劇症肝炎回復期など
CA19‐9
- 正常値:37U/mL以下
- 高値の時:胃がん、膵がん、胆道がん、大腸がん、肝がんなど
CA15-3
- 正常値:30U/mL以下
- 高値の時:再発乳がん、進行乳がんなど
CA125
- 正常値:30U/mL以下
- 高値の時:子宮頸がん、卵巣がん、膵がんなど
- 偽高値の時:良性卵巣腫瘍や子宮内膜症など
PSA
- 正常値:4.0ng/mL以下
- 高値の時:前立腺肥大症、前立腺炎、前立腺がんなど
フリーPSA/トータルPSA比
- 正常値:0.25
- 高値の時:前立腺肥大症
- 低値の時:前立腺がん
アセスメント
- 正常範囲から逸脱している数値の理由を検討する
- 検査条件などによる手違い、測定ミス、計算違いの有無についても確認する
- CEAは、消化器系癌のスクリーニング検査として行われるが、癌の転移・再発・早期発見・治療後の経過観察にも有効である
- AFPは、原発性肝細胞癌のスクリーニングだけではなく、治療効果の評価に用いられる
- CA19‐9は膵がんに対して特異性が高く、肝炎、膵炎、胆道結石などの良性疾患でも上昇傾向となる場合がある
- CA15-3は乳がん再発の可能性の把握、治療効果の評価に有効な検査である
- CA15-3は転移性乳がんの場合に陽性となりやすいが、初期の乳がんの場合、陽性を示すことはほとんどない
- CA125は子宮内膜の治療、診断や卵巣がんが疑われる場合に有効な検査である
- CA125は妊娠初期や月経時に基準値を超える場合が多い
- PSAは前立腺がんの予後評価やスクリーニング検査に有効である
注意点
- CEA検査の場合、喫煙歴が長ければ長いほど高値になるため、喫煙歴の確認が必要である
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に関しては本記載内容とは対応が異なりますので、必ず各病院ごとに作成されている感染症ガイドラインに従ってください。
本コンテンツの情報により発生したトラブル、損害、不測の事態などについて、当社は一切の責任を負いかねますので、予めご了承いただきますようお願いいたします。
※コンテンツの日付け表記ついて「公開日…ページを公開した日」、「最終更新日…情報を更新した日」、「変更日…システムやデザインの変更を行った日」をそれぞれ指します。
「いまさら聞けない看護技術」の最新情報をチェックしよう
当サイトは、「あした仕事で使う知識を学べる」ナース専用のハウツーサイトです。
Facebook または Twitter で最新情報をチェックして、職場の同僚と差をつけよう!
Follow us!
ナース転職サイト おすすめ 3サイト
転職しようかな…と考えている看護師の方には、以下の転職支援サービスの利用がおすすめです。
-
看護roo!(カンゴルー)
● 累計利用者数50万人以上
● 求人数トップクラス
● 東証プライム市場上場企業
● 資格が活かせる病院以外の求人も豊富
公式サイト 口コミ・詳細 -
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
● 求人数トップクラス
● 累計利用者数は40万人突破!
● 病院求人多数
● がっつり働きたい人におすすめ
公式サイト 口コミ・詳細 -
マイナビ看護師
● CM多数!大手転職支援サービス
● 全国各地の求人をカバー
● ブランク・未経験OK求人が多い
公式サイト 口コミ・詳細
もっと詳しく知りたい方は、「ナースの転職サイト比較ランキング」をご覧になり、自分にあった転職サイトを探してみてください!
ナースハッピーライフを通じて転職支援サービスに登録いただくと、売上の一部がナースハッピーライフに還元されることがあり、看護技術の記事作成や運営費に充当することができます。応援お願いいたします。