清潔の援助1 清拭

目的

術前

• 皮膚の表面についた垢や皮脂汚れを取り除き、手術部位の感染を予防する

術後

• 身体の清潔を保つだけではなく、創周囲や全身の皮膚状態の観察の場として活用する

必要物品・準備

• バケツまたは洗面器
• 清拭用のホットタオル
  （無ければ40～42℃のお湯とバケツor洗面器清拭用のタオルを準備）
• タオル
• バスタオル
• 着替え用の衣類・下着
• 石鹸（石鹸清拭の場合）

方法

1. 清拭の目的を患者に説明し、同意を得る
2. 清拭の方法（時間帯、場所、体位など）を患者と一緒に考える
3. バイタルサインを測定し、清拭が実施可能かどうか判断する
4. 室内の環境調整（室温の調整やプライバシーへの配慮など）と必要部物品の準備を行う
5. バスタオルを利用し、不必要な肌の露出を避けたり、清拭をする部分から少しずつ脱衣していくなど、羞恥心へ配慮しながら清拭を始める
6. 石鹸清拭をした場合は、皮膚に石鹸成分が残らないよう、しっかりと拭きとる

観察項目

• 疼痛の有無：部位・種類・強さ・体位による変動など
• 創部周辺の皮膚状態：発赤・発疹・腫脹・熱感・出血など
• 全身の皮膚の状態：発赤・発疹、皮膚の乾燥、掻痒感など
• 装具の跡

アセスメント

• 清拭の方法が患者に適していたか検討する
• 背部・臀部・仙骨部・踵部に褥瘡の兆候（発赤・表皮剥離など）があれば、体位変換や枕・クッションの使用などにより、除圧を図る
• テープかぶれがあれば、テープの種類を変更したり、包帯だけでガーゼを固定したりする

注意点

• 患者の状態によっては禁忌の姿勢や関節の屈曲角度に制限があるため、安静度について事前に医師に確認する