目的
- 急性期を脱した時期の患者に対し、適切な体位管理を行う
- 拘縮や褥瘡を予防し、安楽な姿勢が保たれるよう援助する
必要物品・準備
- 体位変換用枕、クッション、マットレスなど
- 低反発のものや通気性に優れたものなど、患者の状態に応じて選択する
方法
- 安静度、全身状態に応じた体位の保持を行う
- 可能であれば座位や半座位なども積極的に取り入れる
- 最低2時間に1回は体位変換を行う
- 枕やクッションなどを使用し身体とマットレスの隙間を埋め、体圧を分散させる
- どの体位のときも体幹がまっすぐになる(捻れがない)ようにし、筋緊張を軽減させる
- 頭部:頭部から頸部をしっかり支えるよう留意し、適切な高さの枕を用いる
- 上肢:体幹から少し離し、末梢部分が若干高くなるようにする
- 下肢:クッションを必要時に挿入して、下肢の外旋を防ぐように工夫する
- 尖足予防のため足底部は背底屈20度~30度になるよう調整する
- 四肢の拘縮がある場合、皮膚の接触や圧迫による皮膚トラブルを予防するため、が生じるため
- タオルやクッションなどを挿入して調整する
観察項目
- 全身状態および関節可動域、四肢拘縮の有無
- 皮膚の湿潤、発赤、褥瘡の有無
- 体位を調整したことによる、患者の苦痛の有無
アセスメント
- 適切なマットレスが選択され、体圧が効果的に分散されているか
- 枕やクッションは適切な位置にあり、患者が安楽な姿勢を保てているか
- 拘縮した四肢による接触や圧迫を軽減できているか
- 体感の捻れによる全身の筋緊張が生じていないか
- 24時間を通し、同じ姿勢でいる時間が長くなっていないか
注意点
- 時間の経過と共に、頭部が徐々に枕からずり落ちたり、頚部が後屈しないよう観察と保持を行う
- エアマットレスを使用する際は、患者の体重を設定し空気圧を調整する
- 底づき(マットレスのふくらみが足りず、体が底についてしまうこと)に注意する
※【2017年3月30日】本文全体を 加筆・修正いたしました。