眼圧検査のポイント

眼圧検査のポイント【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年7月19日
最終更新日:2013年7月19日
(変更日:2013年8月2日) ※

目的

  • 眼圧検査が適切に行われるよう援助する

必要物品・準備

  • 非接触眼圧計

方法

  1. 電源を入れ、RNGスイッチで測定範囲の選択を行い、測定モードを設定する
  2. 患者に所定の位置に座るよう促し、楽な姿勢保持が可能となるよう、いすの高さと台を調整する
  3. 目に空気が当たることを苦手としたり、驚いたりする患者がいるので、検査を行う前に必ず説明をする
  4. あご台に顎を載せるよう指示し、額を額当ての部分に軽く接触させるよう促す
  5. 患者の目の高さをアイレベルマーカーに合わせるよう、必要時、あご台を軽く上下させる(患者にあご台が上下することを伝えると良い)
  6. 患者の角膜が画面中央に出現するよう、ジョイスティックを操作しながら調整する
  7. 患者に、中にある光を見てもらうよう指示する
  8. 患者の角膜にエアノズルが接触しないように注意しながら、ジョイスティックをゆっくりと手前から押しつつ、徐々にフォーカスを合わせる
  9. ボタンを押して測定を3回ほど行う
    ※大きなばらつきの有無を確認しながら平均値を出すと良い
  10. 眼瞼や睫毛がかかっている場合、眼瞼を圧迫しないよう静かに上眼瞼を挙上する
  11. 検査中は目を大きく開け、瞬きを我慢してもらう
  12. 右眼の測定が終了した後、一度、手前にジョイスティックを引き、左眼の測定に移る
  13. 手前にジョイスティックを引く際、エアノズルが患者の鼻に接触しないよう注意する
  14. 両眼の測定終了後、プリントアウトを行う
閉瞼動作や過度の緊張、あるいは角膜や睫毛の異常などによって測定値が大きく変動するため、可能な限り、リラックスしてもらう

観察項目

  • 閉瞼動作や過度の緊張の有無
  • 検査の理解度

アセスメント

  • 非接触眼圧計は、角膜に空気を当てて、角膜が圧迫されるまでの所要時間を測定することで眼圧を測る短時間で測定でき、操作も容易なため、眼圧のスクリーニング検査にも用いられる
  • 緑内障の診断や、眼底検査の散瞳薬を使用する前に測定する
  • 眼圧とは眼球内圧のことであり、眼球の膨隆起を一定の状態に維持するための眼球圧のことを指す
  • この圧は房水の流出と生産とのバランスによって均衡が保たれている
  • 通常、測定される眼圧は、強膜・角膜から間接的にとらえた値である
  • 正常値は10~21mmHgであり、21mmHg以上の場合は緑内障が疑われる
  • ノンコンタクトトノメータによる眼圧測定は一般的なものであり、スクリーニングにも用いられるため、 眼科受診をする多くの患者が最初に受ける基本的な検査の一つである
  • より精密に検査を行う場合、ゴールドマン圧平式眼圧計で測定を行う
  • 眼庄検査の機器には、ノンコンタクトトノメータのほかにゴールドマン眼圧計、アイケア手持眼圧計、トノベンシェッツ眼圧計などがある

検査結果の見方

  • IOP:眼圧
  • mmHg:単位
  • [R][L]:左右眼([R]:右眼、[L]:左眼)
  • 数字:測定値
  • Avg:平均値
  • *:信頼係数
信頼係数は[3] [2] [1]の3段階で表示され、数字が大きいほど信頼性が高い(機械の種類により多少異なる)
  • 測定値は、眼球脈波の影響を強く受けるため、3つ以上のデータを平均した値を採用すると良い
  • 眼圧が20mmHg以上の場合は測定誤差が大きくなるため、ゴールドマン圧平眼庄計などを用いて測定を行う

注意点

  • エアノズルが汚れている場合、測定困難や測定に誤差が生じる場合があるので、清潔にしておく
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