目的
- 扁桃病巣感染症検査をする患者に適切な介助を行う
疾患の概要
- 病巣感染症は身体のいずれかに局所性の慢性炎症が存在しており、それ自体はほぼ無症状か軽い症状にとどまる
- しかし、その部位が原病巣となり、離れた部位の諸臓器に機能的あるいは器質的障害として2次疾患を引き起こす病態である
- 原病巣が扁桃である場合を扁桃病巣感染症という
- 扁桃病巣感染症の2次疾患
- 掌蹠膿疱症、ベーチェット病、腎疾患、慢性関節リウマチ、皮膚疾患、骨関節疾患乾癬、胸肋鎖骨過形成症、IgA腎症など
検査の概要
扁桃病巣感染症の診断法
問診
- 上気道炎症状が存在する例が多く、生活環境(不衛生や大気汚染など)の生活習慣(アルコールや喫煙)も関係していることが多い
扁桃局所診断法
- 超短波扁桃誘発
- 使用頻度が高い方法で、直接照射法(超短波が照射される扁桃導子を扁桃に 当てる)と、間接照射法(扁桃に近い側頸部皮膚に導子を当てる)がある
扁桃打ち消し試験
- 必要時、下記の検査のいずれかを1日1回、5~7日間毎日施行し、2次疾患の病状の軽快があるかないかを観察・判定する
扁桃陰窩洗浄法
- 扁桃陰窩内に陰窩洗浄針を挿入し、生理食塩水にて10mlずつ洗浄する
インプレトール試験
- インプレトール(生理食塩水100mlに対し、プロカイン2g、カフェイン142gを溶解する)を前口蓋弓粘膜下に1mlずつ滴下する
レーダー吸引
- レーダー吸引管を陰圧の状態にし、陰窩膿栓などを吸引する
これらの結果を総合的に判断し、口蓋扁桃摘出術の適応の参考にする
アセスメント
- 扁桃誘発試験の判定基準
- 扁桃誘発前と3時間後の検査値において
- 赤沈10 mm以上の亢進
- 末梢血白血球数1000/μl以上の増加
- 0.45℃以上の体温上昇(扁桃誘発後15、30、60、120、180分のうちいずれか)
- 上記3項目のうちいずれか1項目以上あてはまれば、陽性と考えられる
- 扁桃誘発前と3時間後の検査値において