尿道炎患者のケア
尿道炎患者のケア【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年7月31日
最終更新日:2018年11月25日
(変更日:2020年5月22日) ※
目的
疾患の概要
- 尿道炎は尿道に微生物が侵入することにより、炎症が起きている状態である
- 一般的には男性に多く、女性では症状がほとんど見られない疾患である
- 淋菌性尿道炎:淋菌感染が原因で起こる尿道炎であり、別名を淋病と呼ぶ
- 非淋菌性尿道炎:主にクラミジアが原因で起こり、非淋菌性尿道炎の約8割を占めている
- その他の原因菌:単純ヘルペス、マイコプラズマ、トリコモナスが挙げられる
診断
- 尿道炎の診断は、症状、病歴、初尿の尿沈査あるいは尿道分泌物によって行われる
- 初尿の尿沈査あるいは尿道分泌物の顕微鏡検査において、各視野に白血球が5個以上認められれば尿道炎と診断される
- 性感染症が原因で起こり、感染する菌の種類により淋菌性尿道炎と非淋菌性尿道炎に分類される
- 淋菌性尿道炎の場合:感染してから約2日~1週間の潜伏期間を経て発症し、尿道分泌物や排尿痛が出現し、症状が比較的強く、尿道分泌物は黄白色、膿性、多量である
- 非淋菌性尿道炎の場合:感染後してから約7日~3週間の潜伏期間を経て発症するが、軽度の尿道不快感があるのみで、自覚症状がない場合も多く見られ、排尿痛は比較的軽度であり、尿道分泌物の性状は粘液性あるいは漿液性で、量も少量~中等量である
治療
- 主に抗菌剤投与を行う
- 淋菌性尿道炎に対しては、アミノグリコシド系、セフェム系が使用されるが、近年、薬剤耐性菌の増加が見られているため、注射薬が推奨されている
- 非淋菌性尿道炎は治療開始時には原因菌が判明していないため、頻度が最も高いクラミジア性尿道炎を前提とした抗菌薬の投与を行う
- 非クラミジア性非淋菌性尿道炎については、マクロライド系、テトラサイクリン系の薬剤を使用する
- クラミジア性尿道炎に対してはマクロライド系、ニューキノロン系、テトラサイクリン系の抗菌薬を1週間、経口内服する
看護のポイント
- 症状は1週間程度で軽快することが多いが、自己判断で治療を中止することで症状の再燃が生じることもあるため、治癒するまで必ず定期的に通院するよう指導する
- 治療中はアルコール類や刺激の強い飲食物、性交渉などは避けるようにする
- 日頃から局所の清潔を保ち、症状が安定するまでは入浴は避け、シャワーのみにすることを推奨する
- 尿道炎の原因は性感染症であることが多いため、尿道炎の患者にパートナーがいる場合は、受診することを勧める
- 予防策として、不特定多数との性交渉を避けるよう指導し、性感染症予防についての正しい知識を提供する
- 症状が出たら可能な限り早く受診するよう説明する
- 身体の抵抗力が低下していると感染が起こる場合があるので、身体の清潔保持に努め、日頃から規則正しい生活を心がけるよう指導する
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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