過活動膀胱患者へのケアのポイント(外来)
過活動膀胱患者へのケアのポイント(外来)【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年7月29日
最終更新日:2018年11月26日
(変更日:2019年9月26日) ※
目的
概要
- 疾患の定義は「尿意切迫感(抑えられない強い尿意が急激におこり、我慢が困難なもの)があり、通常は頻尿と夜間頻尿を伴うもの」である
- 原因は、脳や脊髄などの神経障害と、加齢や骨盤底の脆弱化や前立腺肥大などがあるが、多くの場合は原因が特定できない突発性過活動膀胱である
- このほか、脳血管障害や糖尿病、内服中の薬剤の種類でも起こる場合がある
症状
治療
- 初期:生活スタイルの改善、カフェイン・アルコールの制限、水分の過剰摂取の制限、骨盤底体操や膀胱訓練など
※さらに抗コリン薬による薬物治療を行う場合もある - 初期治療に反応しない場合:電気刺激、磁気刺激、さらに外科的治療を行う場合もある
- 外科的治療:尿道スリング手術、ボツリヌストキシンの膀胱内注入など
看護のポイント
問診
- いつからどんな症状があったかなど、不安や緊張、羞恥心などを考慮しながら十分に問診を行う
- 急な尿意と失禁がある時は、切迫性尿失禁の合併を疑う
- 排尿量、1日の排尿時間、失禁の状況、水分摂取量などの情報から、頻尿の原因が多尿なのか膀胱容量の減少なのかを判断する
- 既往歴として脳血管障害や糖尿病などの有無、内服中の薬剤の種類などを確認し、過活動膀胱の原因を把握する
- 排尿状態のみならず、どんなことに困っているのか、どのようになりたいのかなどについて、医療者と患者で情報を共有する
過活動膀胱症状質問票(OABSS)などを活用する
診察
- 外尿道口の位置異常、膀胱膣瘻による腟からの失禁の有無を確認することで、 過活動膀胱と他疾患の鑑別が可能である
検査
- 腹部超音波検査や検尿などで尿道、膀胱、腎臓の異常を確認する
- 尿流動態検査
- 尿流動態検査には様々な方法があるが、重要な検査は尿排泄機能を最も反映する残尿測定である
- 残尿量が100~150mL以上ある場合は、頻尿や難治性尿路感染症などの原因となる
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実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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