検体検査36 便検査のポイント
検体検査36 便検査のポイント【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年8月3日
最終更新日:2018年06月14日
(変更日:2013年11月7日) ※
目的
必要物品・準備
検査の概要
免疫学的方法
- 大腸ポリープや大腸がんなどの下部消化管出血が見られる疾患のスクリーニング検査に適しているが、上部消化管出血に関しては偽陰性となることがあるため、臨床症状なども含めた上で考慮する必要がある
- 長期保存は不可能だが、24時間以内の保存の場合は4℃で冷蔵保存を行う
- 酵素免疫測定法(EIA法)
化学的方法
- 検出感度は免疫法より低い
- オルトトリジン法:フェノールフタレイン法と同様で鋭敏な検査法である
- グアヤック法:感度が一番低いとされている検査法であり、この検査が陽性の場合は確実に潜血があると考えられる
- フェノールフタレイン法:感度が一番高いとされる検査法であり、この検査が陰性の場合は、潜血なしと確実に判定できる
アセスメント
- 消化管出血には様々な原因があるが、上部消化管に大量の出血がある場合は、黒色のタール様下痢便、下部消化管に大量の出血がある場合は、鮮紅色の血便が見られる
- 微量な出血の場合は、肉眼では出血が確認できないこともあるため、免疫学的もしくは化学的方法により便中にあるヘモグロビンの検出を試みる
- 便潜血反応検査は、検査を施行した際に初めてわかる程度の消化管出血の有無を知るためのスクリーニング検査である
- 現在は、検査前準備が不要である、検出感度が良い、ヒトヘモグロビンに対して特異度が高いなどの理由から免疫学的方法が最も多く用いられている
注意点
化学法
- 通常の場合、最低3日前から、潜血食(肉・魚類およびそれらの製品、大根、人参、ほうれん草、ネギ、トマトなどの生野菜を含まないもの)を摂取してもらうが、便秘などの症状がある場合は、長期間の摂取が必要である
- サプリメントなどの摂取は疑陽性になりやすく、特にビタミンCの場合は疑陰性になる可能性が高いため、摂取を控えてもらう
- 鼻出血や口腔、咽頭などの出血でも陽性反応が出るため、血液混入に注意する必要がある
- 便の中は血液が均等に混入していないので、なるべく内部の数ヵ所から均等になるよう採取を行う
免疫学的方法
- トイレ洗浄剤などの混入がある場合、疑陰性になることがある
- 採取から時間が経過した古い便の場合、検出感度が低くなることがある
いずれの検査も、検出感度を上昇させるため、2日~3日連続で検査を行うことが望ましい
便中白血球の検査の場合
- 乳幼児のミルクアレルギーや消化管感染がある場合、便中に白血球がみられることがある
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