難聴児への対応のポイント
難聴児への対応のポイント【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年9月9日
最終更新日:2013年9月9日
(変更日:2013年9月3日) ※
目的
概要
- 人間は「聴く」ことによって言葉や言語を学習していくが、聴覚障害があると、情報伝達や情報収集が満足にできない
- 特に乳幼児の場合は、学習能力の発達に遅延が生じたり、長期的に見たると社会的にも精神的にも歪みが起こる可能性があるため、乳幼児期の難聴の場合は早期発見、早期療育が重要である
- 難聴がある場合はなるべく早い段階で補聴器の装着を行い、言語の習得をする必要がある
- 多くの場合、単に補聴器を装着しただけでは言語の習得は難しく、言語聴覚士などと連携しながら職能教育を行う必要性がある
- 難聴がある児は長期経過をたどる間に、突然、あるいは徐々に聴力が悪化することがあり、聴力を可能な限り維持し、悪化が認められた場合は迅速に治療を行必要があるため、定期的な聴力検査(平常時聴力の把握)を施行する
- 少なくとも就学前までには、2~3ヵ月に1度、また、就学後も半年に1回程度の頻度で聴力検査を行うことが望ましい
アセスメント
- 聴覚悪化の種類について理解しているか
- 滲出性中耳炎などによって起こる伝音成分の悪化
- 感音成分の悪化
- 特に感音成分の悪化が見られた場合は、2週間以内に治療を行うことが必要であり、悪化が疑われる場合はできるだけ早く耳鼻咽喉科を受診するよう指導しているか
看護のポイント
- 急速な聴力の悪化については、早期発見・治療が大切であるため、日頃から難聴児の聞こえの変化について留意するよう、両親に指導する
- 難聴児の聴覚管理については、長期の時間を要するため、受診の際に恐怖心を与えないよう接し方に留意する
- 難聴児との会話に関しては、正面から向き合い、お互いの顔が見えるような位置から、普通あるいは通常より若干大きめの声ではっきり、ゆっくりとジェスチャーを取り入れながら行うと良い
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