股関節術後患者の体位変換 1人で行う場合

股関節術後患者の体位変換 1人で行う場合【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年9月4日
最終更新日:2019年06月03日
(変更日:2019年9月26日) ※

目的

  • 股関節術後患者に対する体位変換が、安全・安楽に行える
  • 体位変換の目的
    • 同一体位による圧迫・循環障害・苦痛や、これらに伴う褥瘡、呼吸器合併症、関節硬縮、静脈血栓などを予防する
    • 看護や検査、処置、治療に効果的な姿勢をとる

方法(仰臥位から右側臥位 患肢が右側の場合)

  1. 患者の体調を確認し、体位変換することを伝える
  2. 患者へ体位変換する体位、時間、効果を説明し、同意を得る
  3. 患者の体を左側へ寄せる
    • ドレーンや輸液ラインなどに注意する
  4. 看護師が患肢側に立ち、外転枕を外し、患肢を持ち上げる
    この際、患肢が内転・内旋しないよう、十分に留意する
  5. そのままの体勢で患者が健側のベッド柵を持ち、掛け声とともに左側臥位となってもらう。このとき上半身と下半身の軸が捻じれないよう同じタイミングで向きを変える
  6. 側臥位になったら足枕を足の間にはさみ、健肢をゆっくりと重ねる
    股関節術後の下肢に対しては、患肢の内転・内旋が脱臼を起こす最も危険な肢位であるため、十分留意する
  7. 肩と腰部を整え背部にクッションなどをおく
  8. 布団をかけ、ナースコールを患者の手元に置く
  9. 患者の状態を観察する

観察項目

  • 全身状態
  • 創部の状態
  • 周囲の環境
  • 点滴やドレーンなどの圧迫や曲がり
  • 下肢の良肢位を保っているか

アセスメント

  • 内転、内旋などの危険肢位になっておらず、良肢位の保持ができているか
  • 患者は危険体位、肢位を理解しているか
  • 患者のプライバシー保護に努めたか

注意点

  • 患側側を向くことは創部の圧迫による痛み、内転・内旋の姿勢になりやすいため、避ける
  • 一度でベッドの端まで移動が難しい場合は、数回に分けて移動できるように介助する
    看護師の腰痛を予防するため、立ち位置の基底面積を広くし、患者の重心の近くになるような位置に立つと、無理な力をかけずに行うことができる
  • 患者の持てる力は最大限利用するが、自力での体位変換(この場合は仰臥位から左側臥位)が難しそうな場合は、無理をせず看護師2人で行う方法に切り替える
  • 体位変換をする時間は、食事時間を考慮して計画する
  • 禁止体位については、患者の理解が得られるまで何度でも説明する
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