用語解説
用語の読み
えんめいそち
用語の意味
回復の見込みの無い死期の迫った終末期の患者に対し、生命を維持する事を目的とした医療行為を行う事を、延命措置といいます。
治療内容としては、人工呼吸、人工栄養、人工透析などがあります。人工呼吸は脳死等のこん睡状態により自ら呼吸が出来なくなった場合や、肺機能の低下により血液の酸素化が十分に行えない状態などで行われます。人工栄養は昏睡状態や食道の狭窄が起きている場合などに行われます。人工透析は腎機能の低下や腎不全の場合に行われます。
延命措置はかつて広く行われてきましたが近年になるにつれ尊厳死の問題から見直されています。措置を行ったことで、延命はされるものの同時に患者自身への心身の苦痛が延長される点と、たとえ患者自身への苦痛が無い場合でも周りを取り巻く家族等への精神的苦痛が発生するという点が考えられるからです。
このことから、いたずらに命を延ばす事だけが重要ではなく人生の質(クオリティ・オブ・ライフ)という視点から、患者がより人間らしく尊厳を持って少しでも安心して死期を迎えられる事ができるか、という視点からあえて延命措置を行わないというケースも多々あります。
看護師・椿(つばき)の一言コメント

延命措置…これは難しい…。延命措置とは、回復見込みのない患者に対して行われる対処療法ですか、人為的、機械的に命を引き延ばすと言う行為になりますね。病棟勤務時代にも、そんな場面が数々あった。ドクターが家族に対し、「延命はどうされますか?」と聞くのですが、もちろんすぐに答えられる家族はいない…。しかし、延命拒否をする家族も実際にいた!その場合は、かなりの高齢だったケースでしたが、「このまま自然に…」と言っていましたね。
しかし、延命しないにしても、実際にモニターのレートが下がってきて間もなく…でも、家族が到着するまではと、足を挙げたり、軽い心マをしたり、本来はこれどうだったんだろう…これも延命の一つだからなーとついつい考えてします。実際に私がそうなった場合は、椿夫に「延命は絶対しないで」とあらかじめ伝えています。気が変わる可能性もあるので、何年かにごとに言っていますが、きっと椿夫は延命を拒否してくれるはず!?しかし、子供の事を考えると…的な考えにもなるので本当難しい所ですね。多くの看護師は私の様に「自分なら延命はしないで欲しい」と思っているのではないかと思う…実際にそうだったなぁ
延命はやはり、事前の意思表示がとても大事だ!!尊厳死という観点からも、やはり元気なうちに延命はするべきか、しないべきか自分の考えを家族伝えておくことが理想!!意思表示がないと、家族が選択することになるのだがこれはかなり酷だ!!延命拒否すれば世間体が…などと考えてしまい、結局延命してしまうケースも多いからだ。また一度延命をしてしまうと、途中で延命を止めるのは難しい…。