しびれに対するケアのポイント

目的

• しびれの原因をアセスメントし、適切な看護を提供できる

しびれ・麻痺の病態

• 脳卒中・・・片麻痺が急激に発症する
• 脳幹の障害・・・交代性片麻痺（病変部と反対側の上下肢の片麻痺と同側の顔面神経麻痺）が起こる
• 末梢神経障害・・・手足の遠位部に靴下や手袋をつけたような状態の運動麻痺・感覚障害が起こる
• 脊髄障害（排尿障害・便秘を伴う場合）・・・両下肢のしびれ（対麻痺）が起こる
• 大脳・脳幹の障害・・・右半身・左半身など片半身に感覚障害が起こる
• 圧迫や外傷などによる単神経炎・・・垂れ手・垂れ足になる

「しびれている」という訴えを聞いたときには

• 「しびれ」には、いくつかのパターンがあるため、病歴などからどれにあてはまるかアセスメントする
  • 運動麻痺（しびれて動かない、動きにくい）
  • 感覚鈍麻（しびれて感覚がない、感覚が弱い）
  • 異常感覚（じんじんするような異常な感覚があって末梢神経が麻痺する前に刺激状態にある状態）
• 2～3％に症候性低血糖症による片麻痺の出現も考えられるため、特に糖尿病歴がある場合は、速やかに採血を行うことも重要
• 筋力低下の有無や感覚障害の分布をしっかり観察し、明らかにする
• 腱反射や病的反射を確認する
  → 上位・下位運動ニューロンの障害の有無を区別するのに役立つ
• 左右交互に一過性脳虚血発作を繰り返した両側性の症例も、症例数は少ないながらも報告されている